4月21日(金)

 この頃、こわい夢をみる。逃げ隠れた末に見つかって殺されたり、仕事ぶりの悪さから惨めな思いをしたり、灯りもない暗い夜道を歩いたりして、心臓がばくばくしながら現実の布団の上へ戻ってくる。なんだ夢かとまた眠ってしまえばいいのだろうが、なかなかできずにスマホを手に取る。時間を確認すると、今日はもう4時を過ぎていて、朝が近いことに少し安堵した。
 ついさっきまで見ていたのが、どんな夢だったかを思い出しながら、夢占いを調べるのが習慣になってきている。占いのような非科学的なものへの抵抗がない訳ではないが、こわい夢を見る時の無意識の心理状態についてまとめている考察を読んで、今の自分が置かれている状況や精神状態について冷静に考えようとすると、少しだけ気が紛れるのである。夢を思い出すたびに不安や恐怖を覚えるよりは、よっぽどいいので参考にしている。
 夢占いを調べて出てくるのは、現状への不安や生まれ変わりの暗示など、不安定な状態にあるというものが多かった。春からの新しい生活を楽しみながらも、これでいいのかという一抹の不安を拭いきれないままの現状と照らし合わせると、大きく間違ってはいないように思う。あとは、単純に睡眠の質が下がって、悪夢をみる頻度が上がったというのもあるかもしれない。どのみち、何かしらの変化を自分で起こさない限りは、こわい夢はまた見るだろう。生まれ変わるとまではいかなくとも、何か一歩を踏み出したい。

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