ジャンカラでスマブラ会

小学生の頃は、学校が終わったらみんなで家に集まって、そのみんなでテレビを囲んで、ああだこうだ言いながらゲームをやる事が何よりも楽しかった。みんなゲームが好きだった。主張の激しい友人も、静かな友人も、勉強が得意な友人も、運動が得意な友人も、ゲームの為にテレビを囲んでいる時はみんな同じ気持ちになっていたと思う。そして、学校が終わった後にやりたい事は、みんな、みんなでゲームを遊ぶ事だったと思う。ゲームが好き、そしてみんなでゲームをやりたい、これは当時私が属していた共同体の共通認識だったと思う。

私は、この謂わば共通認識を、小学生の間はかなり信じていた。実際信じるに足る光景を見てきた。現に私は毎日友人と楽しく遊んでいたのだ。しかしどうだろう、中学生入ってから位からだろうか。この共通認識は揺らぎ始めたと思う。みんながみんなゲームが好きでは無くなって来た、現実の変化を感じる様になった。ゲームの話で盛り上がりたいのはほぼ私一人になったと感じた。そして実際そうだったと思う。あれ程みんなで楽しんだゲームと云う遊びには、もう人が集まらなくなった。

近年でも前田君や酒井君らと集まってゲームをする事もあるが、ゲームの好みが合わず、結局ゲームは中断して、雑談へ移行する事が多い。それでも、やはりみんなでテレビを囲んでくだらない事を言いながらゲームを遊ぶ体験を、私はずっと忘れられない。やはり、私にとって遊びの原点はこの遊び方なのだ。

そんな遊びの原点に、今日は帰って来た気がする。以前焚き火会に参加をした時に出会った桑原さんと清水さんと三人で、今日はジャンカラの一部屋を陣取って、凡そ8時間程スマブラで盛り上がった。ジャンカラのテレビにゲームの映像を映して、みんなでそのテレビを囲んでスマブラをやったのである。誰一人未成年は居ない空間であるが、まるでみんな小学生の様に真剣な眼差しで画面を見て、力の籠もった手でコントローラーを握っていた。

やはりこれだ。これである。これが遊びの原点である。二人とは、次は桃鉄をやろうとか、ボードゲームをやろうとか言って別れた。早速次の機会が楽しみだ。

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