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今の時代の「良い商品」:ハッシュタグで消費者と共に創る価値を探る #マープス

無料のオンラインマーケティング講座「マープス」は第8回です。
池田さん単独講義では5回目。

「一番売れている商品」が「一番良い商品」なのか? というテーマでした。

今回、諸事情により開始時間にはzoomに入れず、10分の遅刻。

マープスのいいところは、最初に「マーケティング活動の全体像の中で、今日は、この話をします」という導入があることです。


そこを聞き逃しただけで、こんなにも道に迷うとは… 今回、話を理解するのがとても大変でした。

「良い商品」とは?

今日は「良い商品」って何だよ、というお話です。

これまでの講座からも、決して、性能・品質がよい商品を指していないことは間違いありません。

答えは、
「良い商品」とはニーズとベネフィットが合致している商品
です。

ニーズは、~したいという欲求ですね。

ベネフィット、日本語では便益です。

ベネフィットには、機能的ベネフィット、情緒的ベネフィット、自己実現ベネフィットがあるということでした。

機能的ベネフィット:商品のスペックによってもたらされる便利さ、利益
(便利、安い、使いやすい、早い、おいしい)
情緒的ベネフィット:商品を持つことで得られるプラスの感情
(安心感、解放感、充実感、高級感、クール、おもしろい)
自己実現ベネフィット:商品を持つことで可能となる自己実現・自己実現のかたち
(自分らしくいられる、自分に価値が感じられる、ありたい自分に近づける)


このベネフィットを考える時に、意識する必要があるのが、
「サービス・ドミナント・ロジック(S-D ロジック)」と
「グッズ・ドミナント・ロジック(G-Dロジック)」
です。

「サービス・ドミナント・ロジック」(以下、S-D ロジック)は、モノとサービスを区別することなく包括的にとらえ、企業が顧客と共に価値を創造するという「価値共創」の視点を持つことを指します。

逆に、モノだけに価値を探すことを
「グッズ・ドミナント・ロジック(G-Dロジック)」
と言います。

いまだにマーケティングは、グッズドミナントロジックが中心。

メーカー目線では、
機能的ベネフィット → 情緒的ベネフィット → 自己実現ベネフィット
から考えますが、消費者はそうじゃありません。モノ以外のところに価値を見出しています。

消費者と共に創る価値

例えば、池田さんが挙げてくれた例、

ディズニーランド内の河を走る蒸気船マークトウェイン号は、客は、乗船しているだけではありません。乗客が川岸にいる人に手を振ると、キャストでもないお客さんが、楽しそうに手を振り返してくれます。乗船して河を走る以外に大きな価値があります。船の機能の話に留まりません。体験をサービスを提供している以外の人も作るんです。

続けて、池田さんが出された例、
極端に聞こえる話ですが、美容院も美容師さんだけが価値を作ってくれるわけじゃない。おとなしく座って切られている客も、一緒に価値を作ることに協力をしています。

Googleの検索機能もエンジニアだけじゃありません。人によって、欲しい検索結果にたどり着くまでの時間は違います。それは、検索する側の検索リテラシーにも左右されているからです。「欲しい情報を検索する価値」は、検索する側も一緒に作っています。

学校の授業もそうです。騒がしい生徒ばかりだと学級崩壊しますし、盛り上げるために活発に質問する人がいれば、授業の質も向上します。

ここで、マークトウェイン号の話で私が思い出したのは、旧:株式会社マリカーの話です。

以前は、明らかにマリオカートを意識していました。ニンテンドーのキャラクターの着ぐるみを着た人が公道を走っていました。観光地、浅草の近所なので、昔からよく見ていました。

運転する外国人観光客も誇らしげで、歩道を歩く日本人もやさしく、手を振っていました。

しかし、こちら、訴訟になりましたよね。

ニンテンドーを意識させるのがNGとなったせいで、着ぐるみもニンテンドーのキャラクターとわかるものじゃなくなりました。

運転する人もヨレヨレの着ぐるみを着て、訴訟のことも広がったせいか、道行く人の反応も温かいものではなくなりました。マリオカートを運転しているわけじゃなくなったことで、カートを運転する人の体験は、すごく落ちたと感じています。

また、反応がいい客層を持った企業やサービスもありますよね。もちろん価格帯が高いと、とにかく安さを求める客ばかりじゃないので、客層も上品にはなりますが、価格だけじゃありません。

私は、ほぼ日さんが気になっています。

ほぼ日さんの商品を手に取る人たちが客層がいいと感じるのは、日用品にしちゃ高い価格帯ということもありますが、購入する人には、ほぼ日さんのファンが多い。一緒に商品を育てよう。ファンを広げようという消費者の意思が感じられます。

荒れることもありますが、一緒に作品を育て、演者さんを応援しようという「演劇」「歌舞伎」も客層がいいサービスの一つではないかと感じています。

文脈価値

価値には、交換価値、使用価値、文脈価値があるというお話。

そして、この中の文脈価値は、価値の共創で決まります。

上の項で例に挙げられた、共創される価値は、すべて作為的に作るのは難しそうですが、ヒントとして、インスタのハッシュタグの話がありました。
(他のSNSのハッシュタグは、ちょっと違う)

ハッシュタグは「興味関心」「ライフスタイル」につくラベルです。
投稿には、一つのハッシュタグが使われるわけではありません。

例えば、「#キャンプ」と一緒に投稿されるハッシュタグは、「#コーヒー」「#肉」「#ビール」などです。こうしたハッシュタグのグループを意識することで、メインのサービス・商材以外の商品や環境を利用して、消費者の体験を向上させることができます。

ここでいうハッシュタグのような同じ興味関心を持つグループを「Tribe(トライブ)」、複数の興味関心が集まる集団をTribesと呼ぶそうです。「同一の血統を持ち、族長が存在する部族」という意味を持つ言葉が語源です。

池田さんが社長をされているトライバルメディアハウスの社名の由来ですね。

提出義務のない宿題

最後に、いつものように宿題が出されました。
また日々考える材料をいただけて感謝です(ちょっとお腹いっぱいなのは内緒)。

家の中にある商品を眺めながら「これは何を価値を認識して買ったんだっけ?」と考えてみよう

※商品カテゴリーごとに異なる「良い商品」の本質(ベネフィットの違い)が理解できるはず

今後のチャレンジ

「インスタをやりましょう!」ということでしたね。

ただただ食べたもの、料理したものを食材名、メニュー名のハッシュタグだけで、アップし続ける不思議なアカウントしかないですけど、ハッシュタグを意識して、もうちょっと遊んでみようと思います。

https://www.instagram.com/nohdomi/


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