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#蒼海
『蒼海』7号掲載6句
掛稲の列見晴るかす小海線
信濃路や軸逞しき榎茸
ほの温きおやき頬ばる秋の暮
校正の眼の奥熱し曼殊沙華
まちぼうけ喰ひしごとくに帰り花
決心は固し紺地の日記買ふ
南波志稲
『蒼海』には毎回10句投句しているのですが、どうも6句掲載が定位置になっていていかんなぁと思います…が、落とされた理由は投句から半年近く経ってみるとなんとなくわかるもので、精進せねばと思います。
この前
『蒼海』6号掲載6句
緑蔭に御籤ちひさく開きけり
アルデンテふふめば紫蘇の産毛かな
夕立ちにかかと濡らすや神楽坂
風鈴や腿をぬんぬん猫の足
黒葡萄ひと粒ごとに潤む夜
銀漢やをとこ一人を棄てかねつ
南波志稲
『蒼海』(季刊)6号発行は12月20日。実はもうとっくに7号も出ているのですが、noteに載せるのがすっかり遅くなってしまいました。
作句自体は昨年の6月~8月上旬(だっ
『蒼海』5号掲載6句
躑躅はや花弁朽ちたり小松石
はつなつや皺黒々と亀の足
新じやがの皮つややかに量り売り
遠雷や講義は青き火のごとく
蚕豆や友と語らふ半個室
エスカレーター地下より上り風光る
南波志稲
最新号が発行されて1か月ほど経ちましたので忘れないうちに公開します。
投句は今年の5月のGW明け。この時は、GWの終わった後にやっと休みが取れたので江東区の清澄庭園に行って
『蒼海』4号掲載7句
カーラジオ途切れ冬野の道ますぐ
顔ぢゅうの穴ぢぐぢぐと風邪籠
沢庵を灯として半ライス
薄氷や母を刺したき頃ありき
春一番血潮に渦の生まるるか
歯ブラシに嵌まりし韮よ旅半ば
家族旅行現地解散梅の花
南波志稲
はじめにお詫びですが、結社誌『蒼海』の現時点での最新号は第5号です。
第4号掲載の句をそのうちにと思っているうちに3か月たってしまいました。
第4
『蒼海』3号掲載6句
手花火の残像ふたつ秋の声
青葡萄恩師の説諭愚痴めいて
ピクルスにピンクの野菜秋うらら
草の穂よ見下ろす湖の残照よ
息白し暫く掴むゆで卵
立冬の三和土に判子転がれり
3月下旬発行の「蒼海」3号、投句は秋から冬にかけての句になりました。
6句のうち前の4句は軽井沢合宿の際に詠んだ句です。
ちょうど秋のお彼岸の連休でした。
「手花火」は夏の季語なので秋の句に入れるのは「残像」であって
『蒼海』2号掲載7句
『蒼海』の2号が昨年末に出ました。そろそろ1か月以上たちますのでここにUPしたいと思います。投句規定に当季雑詠とあり、今号は晩夏から初秋でした。
蓮の花街路の音を吸ふごとく
トマト食みて六腑に銀の泉かな
夜の秋木目美しきカウンター
思ひ出の余白あまねく蝉時雨
台風や半音高きピアノの音
夜仕事のシアンのインク替へにけり
闇に浮く保温ランプや虫の声
『蒼海』では、10句まで投句できます
蒼海創刊号掲載6句+今年(2018年)を振り返る
まだ11月ですが文フリ東京が近いので(ので?)、「あれから」の私が今年一年何をしてきたかを人に聞かれてアレってなる前にまとめておこうと思います。
【1月】短歌ユニット糖花結成、文フリ京都へ。
前年末くらいから始動していた記憶があります。
文フリ京都でフリーペーパーの第一巻を配布、というデビュー。
【2月】春先は単発のネプリにもいくつか参加。
【3月】名古屋平和園で糖花の第1回歌会