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東京アートブックフェア挑戦記

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野毛農場は『ハクジャク/白寂/an elephant slept in his silence 』で出展を目指します。
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#和紙

ミツマタの森と和紙とWATASI(私)、はつづく|その参

ミツマタの森と和紙とWATASI(私)、はつづく|その参

前回より

前回、岸本巌(いわお)さんにお話しをうかがうことで、地域くるみで行われていたミツマタの生産は、今ではこの地でほとんど行われなくなっていることがわかりました。

そのミツマタを、清流にそって蛇行する峠道から斜面を森に入り、自生したミツマタの枝を刈ったり、ミツマタの苗を畑に植えて収穫したり、その樹皮で和紙の元となる白皮を製造し、さらにこの地域では行われていなかった“和紙の手漉き”まで全てを

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ミツマタの森と和紙とWATASI(私)、はつづく|その弐

ミツマタの森と和紙とWATASI(私)、はつづく|その弐

前回より

キャラバンⅢさんにミツマタの里を訪れることを快諾いただいて、

早速、デザイナーの工藤駿さんと、鳥取を経由して汽車に乗り継ぎミツマタとその地で紡がれた和紙をめぐる物語を訪ねて岡山県の山間、西粟倉村と美作市をおとずれました。

到着した智頭線大原駅に迎えてくれていたキャラバンⅢさんの運転で、ぼくがSNSで拝見していたミツマタの写真を撮られたのだという清流の谷の峠をグルグルと超えて、山の麓

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ミツマタの森と和紙とWATASI(私)│その壱

ミツマタの森と和紙とWATASI(私)│その壱

先日、ミツマタと和紙の写真の投稿がずっと気になっていたキャラバンⅢさんと電話機越しにお話しさせて頂く機会を得ました。

キャラバンⅢさんは、いまその現場はぼくが画面に観たものとしては残っていないのですと話されました。

ぼくが画面に見ていたミツマタの森や和紙は、一人の作家さん(東馬場さん)がつい一年と少し前までの数年間ひたむきに取り組まれた作業の、それを見つめていたキャラバンⅢさんの眼差しの、断片

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