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Win-Winは本当に成立するのか?

ビジネスでの商談の際、当事者どおし成立に向けて「Win-Win」の理念を追求していく場面が見受けられます。

もしかすると、この「Win-Win」の言葉が、それぞれの思惑がからみ、自分たちの都合よい解釈で発せられる場合があります。

たとえば「Win-Win」を追求したはずが、内実は「Lose-Win」(自分が負けて、相手が勝つ)だったり、「Lose-Lose」(自分も負けて、相手も負ける)ことも考えられます。

Win-Winとは、「自分も勝ち、相手も勝つ」いわばそれぞれの当事者が欲しい結果を得ることをいいます。

Win-Winはビジネスで成立するのか

そもそも「Win-Win」には、原則があり、五つの柱で支えられています。
1人格
2関係
3合意
4システム
5プロセス

詳細の内容はスティーブン・R・コヴィー著「七つの習慣」をご参照ください。
「Win-Win」を支えるシステムやプロセスは、あくまで「Win-Win」のものであり、「Win-Lose」や「Lose-Win」の手段では、結果はもたらさないのです。

例をあげますと、生命保険の営業で、プルデンシャル生命在籍時に前人未到の業績を挙げた金沢景敏さんは、新人時に、学生時代の後輩に、むりやり売りつけるような販売をしてしまった苦い経験(Win-Lose:筆者記入)をしてから、一冊の本に出会い、「売ること」を止める決意をしたそうです。
そこから業績を伸ばしたのですが、
始めのうちは、やはりなかなか成果がでなかったそうです。

もちろん販売することを止めたわけではなく、目の前のお客様が嫌がる営業をやめたそうです。売り込みもしない、クロージング(商談成立のための押し)もしない、いわば自分の利益のための保険紹介ではなく、相手の方の利益を考えての営業活動(Win-Win:筆者記入)を心掛けたそうです。

『超・営業思考 金沢景敏著 ダイアモンド社』

Win-Winの基礎・土台は人格

ところで、コヴィー博士がいうところ、
「自分の望んでいるWinは何なのか」を理解することは大事です。

それは自分の価値観や信念を振り返ることに直結していきます。
また、相手のWinを受け入れる自分のWinの追求。
自分のWinと普遍的なWinにどう折り合いをつけていくかを考える。
これこそがとても大事になってくると思います。

まさに、人格こそが「Win-Win」の基礎となり、ほかのすべての柱はこれを土台としているのであれば、「Win-Win」を確立するマインドが重要であるということです。

ちなみに「Win-Win」が成立しない場合、特に商談の際の相手先が「Win-Lose」(自分が勝って、相手が負ける)で挑んでくるときなど、
最も現実的なアプローチとして、「NoDeal」を選んだ方がよいそうです。

https://nog-0345.com/session4


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