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地方創生・道中日記①~往路の気づきあれこれ~

福島県南相馬市小高区と茨城県筑西市に、地方創生の情報収集目的の小旅行を始めた。予定では4泊5日の強行軍となる。昔は遠足の前日に興奮して寝られないタイプだったのだが、今は爆睡する。そして早く起きすぎて困るタイプになった。起床は夜中1時(笑)。

夜中3時に千葉県松戸市を出発し、国道6号線を下道でチンタラ南相馬に向かう。実は国道6号線は目的地である南相馬市に直結している。何か心理的な近さを感じた。現実は茨城も福島も縦に長いので、結局9時間かけて到着するのだが…。

途中、茨城県牛久市のマクドナルドでドライブスルーに立ち寄った。これから入る世界とは真逆のコンビニエンスの極みを最後に味わう。これがない世界は「我慢」の世界なのか、それとも普通なのか。南相馬市にはマクドナルドはないし、最も近くて相馬市まで車を走らせる必要がある。

24時間営業・ドライブスルー・5分で受け渡し

朝になり、少し曇天のため日の出の絶景は期待薄と判断し、東海村の原子力科学研究所に立ち寄り記念撮影をしたのだが、ドレッドのヅラのせいで確実に不審者扱い。守衛の方がずっとこちらを見ていた。そりゃ見るわな。

ついで、国道254号線を北上すると天気が良くなってきて、少し海沿いに入った「古房池公園」に立ち寄った。記事の冒頭の写真もここの風景だ。この辺りは東にずっと太平洋が広がるので絶景は多いと予想はしていたが、ちっぽけな公園からの景色としてはいささかご馳走感が高い。

古房池公園より太平洋をのぞむ

つぎに日立市に突入したのだが、ここがかなり興味を引いた。巨大企業日立のお膝元。白物家電が斜陽とはいえ、電力など広範囲に事業を展開して大量の雇用を創出するため、国道6号線周辺に様々なチェーン店がひしめく典型的な郊外型都市でありながら「栄えている」。inspire the "next" が可能な環境と判断した。

・池端公園の風車は住宅地の真裏
日立バイパスへの入口の風景が最強
・マンガ喫茶に鍵付き個室(最新)

ここから更に北上を続けると、どんどん縮小傾向にある地方都市の実態が浮き彫りになってくる。そこで気づいたことをいくつか紹介する。


  
国道(not酷道)へのアクセスが容易であるという条件

「自治体」による道路整備に限界が出てくる中で重要な要素になり得る。「国」の予算にも限界が来るだろうから交通量のあるバイパスが望ましいが、バイパスによるストロー効果というネガティブな影響もあり得る。ただし、アクセス不能よりは全然ましだ。

次の信号までの距離が長い場合、その中間点の寂れ方が半端ない。バイパスは通過が目的のため立ち寄らせるインパクトを与えるのは困難だ。個人の飲食店は軒並み廃墟と化す。スクラップの会社が多いのは解体フェーズが進む証、トランクルームが多いのは有効な解決策が見いだせていない証である。

・看板というネガティブキャンペーン

地域が「寂れた」雰囲気を醸し出すと「感じる」のはどういうときか。高速道路を走行中に回りが森林で囲まれていても寂れたとは思わない。むしろ自然が豊かだという印象すら持つ。下道で停車して左右を眺めて気が付いた。数十年前に作られたであろう看板が経年劣化でさび付き色あせている。更新や撤去にお金を回せないのか、意識もしていないか、廃業したか。自治体の祭などの看板も実は同様。廃業した店舗もしかり。個人の家がぼろいのは自由だ。しかし、店舗が廃墟に見えるのは「経済活動の死滅」を印象付ける。

建屋は取り壊さなくてよい!
看板だけは外してしまえ!
工場の建屋は古くても良い!
屋根にピカピカの看板を更新すべし!

最後に、いわき市の難読地名を一つ

「上好間忽滑」

中国・沖縄風でありカッコよさも秘める


(2022/9/20)



答)かみよしま・ぬかり



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