潰してやるのも悪くねぇよ。

怖い。久し振りに路地裏から出たら、街の住人が僕を殺しに来た。段ボールを被っているだけで。何かを引き摺る音。段ボールを少し上げる。金属バットが見えた。やばい。殺される。僕の前でそいつは止まった。
「不快なもの……潰してやるのも悪くねぇよ」
遠ざかっていく金属バットは赤黒く汚れていた。

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