夜行性。

宿題とか寂しさとか絵のこととか全部全部投げ出して、退屈な街を飛び出した。気が付いたら辺りは真っ暗。見知らぬ街。路地裏に兎のマスクを被った人がいた。私の視線に気付き、近付いて来る。
「あ、あの……私」
兎男が私の頭に何かを被せた。
「魔女みたいだぜ」
この街でなら私は、夜行性になれる。

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