歪。

朝が怖くて隈が出来た。自信がなくて背筋が曲がった。人の視線から逃れようとして兎のマスクを被った。自分を守ろうとすればする程、俺は歪な存在になっていった。ある日、街に朝が来なくなった。夜。ずっと夜。街自体が歪なものになった。もう何も怖くない。だって、この街にいれば、歪は夜の一部だ。

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