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子どもたちの落とし物(その2)朝まで玉ねぎ何個分?

前回は、「今、ここに生きる」ということで、雑誌の懸賞でテンションが上がりまくった幼児たちの様子から、毎日をeverydayに過ごすコツみたいなことを学んだ、ということを記事にしました。今回は、カミさんの地元、山形に帰省した際に、常宿で長男が発した謎の問いかけについて書いていきたいと思います。


それは今から3年前の春休み。長男が5歳、次男が3歳、三男が1歳の時です。蔵王温泉の常宿に泊まったとき、部屋が暑くて長男がなかなか寝付けなかった。その間、おしゃべりな長男は、私を相手に話し続ける。

そのうち、朝になるまでの時間が気になりはじめたらしく、

「明日の朝までは何時間くらい?」

と聞くので、

「8時間くらいかなー」

と答えると、あまり時間の感覚が身についていない5歳児は、こんな質問をしてきました。


「8時間って、何が何個ぶんくらい?」


えっ!?何が?何個分??
答えに窮している私に気がついた長男。質問の内容を絞ってきました。


「じゃあ、玉ねぎだったら何個ぶんなの?」


玉ねぎ??なんで玉ねぎ?結構小さいもの指定してきたな~。
ただ、ここで何か答えないとエンドレスに謎の問い掛けが続くな、これは、と思った私は、口から出まかせにこう答えました。


「玉ねぎか、、、玉ねぎだったら、だいたい200個分だな。」


「ふーん。200個か。分かった。」


えっ、分かっちゃったの?何がどうなって200個なの?長さか?時間の長さ換算。いや、重さなのかも。。。
私が混乱を深める間、長男は私の回答に満足したのか、すやすや眠りにつきました。

その後、長男は何度か起きては「玉ねぎ」単位で朝までの時間を聞いてきたので、少しずつ減らしながら、「あと玉ねぎ150個」、、、「あと100個」まで答えたあたりで私も力尽きました。


次の日に長男に「あの玉ねぎの話なんだけどさー」と話しかけたら、「何?玉ねぎの話って」と返されました。

はーい、終~了~。


というわけで、「時間と玉ねぎの数の相関性」についての真相は、3年後の現在も、玉ねぎの芯の様に奥深くに埋もれたままです。

この文章をお読みの各分野の専門家の皆さま。真相究明のため、様々な角度からのアドバイスをお願いいたします。子育て中の親御さん、類似の事例があれば、ご紹介いただけると嬉しいです。

今回は以上です。




あとがき
その数週間後、お風呂で長男から、「海ってさー、お風呂何個ぶん?」って聞かれたので「お風呂だったら、一万五千個ぶんだ!」とソッコーで答えてやりましたよ。そしたら長男は「...そうなんだ...深いね。」と言ったきりでした。大人の浅い回答に、「深いね」で答える幼児。
こどもの素朴な問いを、勢いで押し切る。子育て中のせわしい日常生活では、こんな力技も必要です。



サポートいただけたら、デスクワーク、子守、加齢で傷んできた腰の鍼灸治療費にあてたいと思います。