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「継続は力なり」...100年前のコトバが、”マーケティング”成功へのヒント

大正時代に宗教家・住友夜晃が著した、という「継続は力なり」(諸説あるようです)。そんな”昔”のコトバですが、現代の(そしてこれからの)マーケティングにも活かせます。...というよりもむしろ、マーケティングで最も大事なポイントかもしれません。
「結果的に」継続することになった(だけの)私が語るのもオコガマしいのですが、実感したことを軸に書いてみます。


小さなことからコツコツと...

現在のマーケティング活動では、「一人勝ち」できるようなテクニックは存在しません。そんな「大ヒット」テクニック、アイデアを見つけて実行することが困難である、という理由の他に、「仮にヒットしても、すぐにマネされる、広がる」ことで優位性が長続きしない、ということもあります。
であるならば、どうすれば「アタマヒトツ抜け出す」ことができるのか。...ベタな解答になってしまいますが、

土台・ベースを底上げする

ことが、やはり第一かと考えます。例えば、ひとりのお客様に繰り返し商品・サービスを使っていただくためには、ダイレクトメール(DM)、商品発送の際に同梱する案内、フォローの電話、メールマガジン、LINEを使ったフォロー...すべて実行することが一番の近道です。それぞれのクオリティを高めていく。それぞれを積み上げていくことで、「フォロー体制」全体を高める、それが「王道」であることは、DXが叫ばれている今でも、まったく変わらないことです。

おきゃくさまに継続していただくためには、発信側も「継続」しなきゃ

今後、市場が大きく増えない(かもしれない)国内マーケット。おきゃくさまに何度もご利用いただくことがビジネスの根幹になります。続けていただくためには、サービス提供側も「継続」することが何よりも大切になってきます。そんな中、デジタルシフトという”流行りコトバ”に流されて、DMをメールマガジンにシフトするのは必ずしも正しくない。「DMで繋がっているおきゃくさま」という土台を削ることになってしまいます。「デジタルシフト≒DX」は、オフライン施策を置き換える、ではありません。従来のオフラインに「プラスして」オンライン「でも」コミュニケーションができる、というスタンスで考えましょう。選択するのはおきゃくさまです。

新しい出会い=「広告」も同じ考え方

事業の拡大のためには、新しいおきゃくさまに、商品・サービスを知っていただくための「広告」が必要です。ここでも「土台・ベースを底上げする」考え方は同じです。広告での訴求内容の場合でいえば、最も伝えるべきなのは、商品スペックなのか価格なのか販売実績なのか、どれがその商品・サービスにとってマッチするのか(おきゃくさまが広告に反応してくれるのか)ひとつひとつ検証していきましょう。「価格」が最もよいのであれば、その表現方法について、深堀りしていきます。ひとつひとつは小さなことですが、これも「積み上げ」です。
特に広告という分野では「飛び道具」が多く存在します。広告プラットフォームやメディア・媒体は新しいメニューを提案してきます。事業者側は常に、「それをすることで、おきゃくさまが”継続して”使っていただくことになるのか」という視点で考えましょう。購入・申込にあたってポイントを付与する広告、ポイントを貰って購入したおきゃくさまは継続していただけるのでしょうか。「痩せる生える白くなる」と過剰な文言に期待して購入したおきゃくさまは、どうでしょう?
一時的な「飛び道具」を使う場合は(使いたくなる気持ちはすごくわかります)、その時点で既に「土台・ベースが底上げ」されているかどうか=その後のコミュニケーションで「正しい」理解をしていただける環境が整っているか、によって判断します。

「継続」することで変われる

「継続は力なり」はわかるけど、これ以上「継続」しても改善が見込めない、という状態になることもあります。その「撤退する」判断も、それまで継続してきた蓄積、感性、勘どころによって正しい判断ができるようになるはずです。つまり、担当者としても、「土台・ベースを底上げ」することで、次の打ち手を考えたり、次に進む方向を判断する力が備わります。これについては、「経験値」がモノを言う、のは間違いないところ。
デジタルが進もうが、新しいビジネススタイルが出てこようが、この「人間力」はそれらを凌駕するパワーに、それらを正しく使うスキルになるはずです。

ひとつひとつ、積み重ねていきましょう。
とてつもない記録を打ち立てたイチローも言っています。

『自分のできることをとことんやってきたという意識があるかないか。 
それを実践してきた自分がいること、継続できたこと、そこに誇りを持つべき。』

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