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不定期連載のお知らせ『うつのちはれ』

はじめに


「そんなの誰も教えてくれなかった、そんなの調べても出てこなかったじゃん」


うつ病の治療には、長い時間とたくさんのお金がかかる。もちろん治療の間の生活費もかかる。
働くことが難しいのに、お金ばかりがかかっていく。

私は「貯金もちょっとあるし、実家にいるからどうにかなるかな」と甘く考えていました。

2年半も寝たきりになると思わなかったから。
うつの症状で、散財せずにはいられなくなることがあると知らなかったから。

お金が無くなってから支援や制度について調べても、その時にはもう受けられなかったんです。

お金が無いから無理してでも働きたいのに、どこも雇ってくれないんです。

あなたは知っていますか?
うつ病になって会社を辞めてしまっても、生活に必要なお金を支援してくれる制度があること。
でも、適切なタイミングに知っていて、申請しなきゃ助けてもらえないこと。

「そんなこと誰も教えてくれないのに。知らないのに。私はうつで頭が回らないのに。症状が辛くて動けないのに。何も出来ないのに。」

「私は、どうすればよかったの」

うつについて、心について、自分について、支援や制度について、全てにおいて無知だった私の後悔を、どうか他の人にはしてほしくない。
そう強く思って、この文章を書き始めました。

この時代、うつについての情報はたくさんあるけど、自分に必要な情報はまとまっていなかったり、情報が本当かどうか怪しかったり、体験談のリアルさに自分まで落ち込んでしまったりしませんか?

これから発信していく文章には、過去の私に向けて、そして過去の私に似た境遇の方に伝えたい内容を、実体験を交えて綴っていきます。

基本は柔らかく、そしてリアルな部分は見るとショックを受けてしまう方が避けられるよう段落を分けて印を付け、書くよう考えています。

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実は今も少し、うつという障害の告白は怖くて恐ろしいです。

短期離職や空白期間のある履歴書だけで、全くと言っていいほど雇ってもらえませんでした。

障害があると言えば、補助金のために雇いたいと、とんでもなく悪い条件の雇用契約書を渡されました。

うつの病床に伏した私の状態は、人が変わってしまったと言われるほど酷く、常識とかけ離れた不衛生さでした。

それらを告白することで、人が私を見る目が変わってしまう気がして、もう二度とどこにもまともに雇用されなくなる気がして、怖いです。

うつから回復した経験を原稿に書いてほしいと頼まれ、書いたこともありましたが、「こんなものを世に出せば他所様から何と言われるか」と家族にお蔵入りにされたこともあります。

それでも私は伝えたい。
過去の私と似た境遇の人に、同じ地獄で今も苦しむ人に、できることなら私と同じ後悔をしないでほしい。1人にでも多く伝えたい。

どうか必要とする人にこの内容が届いて、ひとりでも、私と同じ思いをする人が減りますように。

あなたのうつが、止まない雨が、のちに晴れる報せとなれたら、とても嬉しいです。





執筆経緯

2020年12月に双極性障害・躁うつ病と診断されました。
約2年半、寝食や排泄もままならない寝たきりの生活を過ごした後、就労支援を経て社会復帰。

病院の先生に寛解と言ってもらえて、服薬もなくなり、一時期はフルタイムで正社員として働くまでに回復していました。

心身の調子は悪くなかったものの諸事情で退職した後、家庭や仕事、そして温度や天候などの環境変化が重なり適応が難しく、今はSUNABACOの研修スタッフとして働かせていただいています。

私は、前回のnoteで書いた通り、「うつの人が人生を諦めなくていい」仕組みをつくるために働いていきたいと思っています。

前回のnoteはこちら

この文章もそのための1歩として書き始め、1万2千字ほど書き貯めたので、もう少し書き足したら電子書籍化しようと考えていました。

なぜ電子書籍だったかと言うと、将来的に仕組みをつくっていくときの元手の足しに出来ればと考えていたからでした。

でも、元々この文章を書き始めた目的は、私と同じ後悔を誰にもしてほしくない、この情報を必要な人に届けたいと思ったからです。

それなら電子書籍は違うんじゃないか。
かといって、この時代にブログを読んでもらうのも難しいだろうと、黒歴史のブログ時代を思い返しながら、モヤモヤと考えたまま、時間だけが過ぎていく日々。

そんなジレンマを抱えた私はSUNABACOと出会って、猫山課長の講座でnoteについて知りました。

その時の講座のレポートはこちら

noteは、拡散力をSNSでカバーしつつ、届けたい層へのリーチを意識して、落ち着いたファンを増やせる可能性を秘めている。

そう学び、私の文章は電子書籍よりもnoteが良いのかもしれないと感じ始めました。

でも私がSUNABACO用に使っているアカウントはフォロワーも多い訳じゃないし、リアルアカウントとしても使っている。
かといって匿名アカウントでの発信は身元がバレるかもしれない。(そもそもSUNABACOに出会ったのがTwitterの匿名垢だったので知ってる人は知っている。)

そんな風に理由を付けて、書きかけの原稿をしまい込んだままでした。怖気付いてやらない理由を探してたのかもしれません。

しかし、今日のDX・アントレプレナーシップ育成講座で、出来上がってから出すよりも途中でも出した方がいい、人が集まり、ファンが増えると教わりました。

さらに強烈に、猫山課長の言葉に背中を押され、筆が走るまま、まえがきの文章をnote用に整えました。

アウトプットしない人の味方はできない。認知できない人を味方することはできないからだ。まずは自分の存在を全力で叫び知ってもらおう。そうすれば隣人ができていく。まずは隣人の味方になろう。

猫山課長のツイート①

未熟な状態でも発信すべき。プロセスそのものにだって価値がある。それを続けることでファンがついていく。人は成長譚が大好きなんだ。

猫山課長のツイート②


不安はたくさんあります。
でも、失敗するとしても、チャレンジを恐れるべきじゃないから。変化の激しいこの時代では、変わらないことの方がリスクだから。
SUNABACOでそう学んだから。

私は、挑戦します。変わります。
今後とも、皆様何卒よろしくお願い申し上げます。






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