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撮影記

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気分で撮影の感想を記します。
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#東京

【写真15枚】春を先駆ける日本橋のオカメ桜

2024年の3月上旬、東京ではまだ完全に冬を脱していません。 しかし、都内でも早咲きで知られる日本橋のオカメ桜は、すでに春の訪れを告げていました。 晴れ間と曇り空が交互に訪れる光の読みにくい日、さすがに今年はもういいだろうと思っていたが、またこの場所を訪れてしまった。 日本橋にあるオカメ桜は都内でも1位2位を争うほど早咲きで毎年多くの人々を魅了しています。 早春にもかかわらず、美しさを見せる桜はまるで春の到来を祝福しているような温かみがあります。 晴れたかと思えばすぐに

寒雨に映える赤坂【写真25枚】

異様な寒さに包まれていた2月下旬某日。 普段よりも肌を刺すような冷たさの中、私は久しぶりに赤坂の街を歩きました。 今回は寒雨が降り注ぐ赤坂を撮り歩いた撮影記をお届けします。 赤坂は歴史的な建築物とモダンなビルが共存する東京でも特に独特な地域。 古くからの料亭、小さな神社やお寺が点在し、新しいオフィスビルや商業施設と調和を保っています。 この歴史的な背景と現代の融合が、赤坂の魅力を形作っているのではないでしょうか。 寒波とともに訪れた雨は、赤坂の街をより一層神秘的に見せ

雨音と共に歩く代々木上原【写真30枚】

新しい年が始まり、冬の冷たい雨が静かに街を包む1月の朝。 東京で最も心惹かれる場所である代々木上原を訪れました。 下北沢での撮影の後、引き続きカメラを手に雨の中の代々木上原を歩き始めた。 代々木上原は東京都渋谷区の西部にある一地区。 現在の地名では上原一丁目~三丁目の他に、元代々木町・西原一丁目~三丁目・大山町の一部を含めた一帯を指します。 代々木上原は高級住宅街とされていますが、その歴史は西原から大山町あたりに「徳川山」という東京都内有数の高級住宅街が昭和初期に分譲さ

寒雨降り注ぐ下北沢【写真35枚】

1月のある朝、雨が降る中、下北沢を散策した。 下北沢への足取りは非常に軽やか。なんたってこの日のカメラはどハマり中のdp2 quattro、このカメラを導入して初の雨天撮影。どんな切り取り方をしてくれるか楽しみで仕方がなかった。 今回はそんな寒雨が降る下北沢を撮り歩いた撮影記を綴っていきます。 下北沢はかつて小さな商店街から始まり、今ではその独特の文化で知られています。戦後の発展を経て、古着屋、カフェ、小劇場が立ち並ぶ文化のメッカへと変貌を遂げました。 朝の散策では、

新春の青山【写真20枚】

新年の幕開けと共に、私は導入したばかりのdp2 quattroを手に青山を巡ることにした。 青山といえば、その洗練された街並みや文化的な雰囲気で知られ、東京の中でも特に魅力的な地域の一つとなっています。 写りに優れたdp2 quattroはそんな青山の魅力を捉えるにふさわしいと考え、この日の撮影に採用。このカメラ、またそのセンサーの特徴について以下の記事に書いているので、気になった方は先にこちらをご覧ください。 青山は江戸時代からの歴史を持ち、かつては武家屋敷が立ち並ぶ地

年の瀬の芝浦を巡る【写真30枚】

新たに2024年を迎えたわけですが、まだもう少しだけ昨年の撮影記続きます。 今回訪れたのは東京都港区の南部に位置している芝浦エリア 明治末期から昭和初期の埋め立てによって誕生したこのエリアは、「東京のベニス」とも例えられる美しい運河やレトロな建造物が多く残っています。 そんな2023年、年の瀬の芝浦の様子を写真30枚でお届けします。 芝浦エリアは埋立て地ということで比較的新しい町が多いのですが、芝浦という名は昔から知られていて、その歴史は長いです。 1486年に芝の村

師走の竹芝【写真25枚】

伊豆、小笠原の島々へ向かう客船や東京湾のクルーズ船が発着する海の玄関口である竹芝。 港湾施設のイメージが強い竹芝ですが、昨今では複数の大規模な再開発案件が進んでおり産学連携やテクノロジーを活用したまちづくりが行われています。 今回はそんな新しい街へと生まれ変わりつつある「竹芝」に訪れた様子を25枚の写真と共にお届けします。 この周辺は比較的好みのエリアということもあり訪れる頻度は決して低くはありません。しかし、さすがは発展途上の街。特に駅周辺は以前とは全く異なる雰囲気を放

雨と喧騒の渋谷【写真30枚】

前職が渋谷だったり、居住地がほぼ渋谷であったことから毎日のように渋谷周辺を練り歩いていた。それから何年かの月日が経ち、様々な環境の変化が起き、全くと言っていいほど渋谷に訪れることはなくなっていた。 そんなある日、以下の渋谷を題材にした写真展を見に行くため雨降る渋谷にに久々に訪れた。 本題に入る前にまずは軽く写真展の感想について 写真は全て古いけど、Googleストリートビューを活用して撮影された同じ場所の現在の風景と見比べることができるようになっていて面白かった。写真に

待ち焦がれた麻布台ヒルズ【写真25枚】

森ビルが30年以上にわたって主導してきた大規模再開発プロジェクトである「麻布台ヒルズ」が2023年11月24日に開業を迎えました。 六本木ヒルズと虎ノ門ヒルズの中間に位置し、高さ約330メートルと大阪市のあべのハルカスを抜いて日本一高いビルとなる「森JPタワー」を核とする3棟の高層ビルで形成されています。 早速、記録のために記念すべき開業日に足を運んで写真を撮ってきました。 麻布台ヒルズの存在を知り、絶対に行くと心に決めたのは昨年の12月のこと。基本的には物欲もなくグル

雨滴る有楽町【写真30枚】

商業施設、飲食街、オフィスビル、映画館や劇場を有し、銀座の玄関口でもある有楽町 私はこれまでの人生で有楽町と交わることがさほど多くなく、都民にして足を運ぶ回数は少ない方。隣接する八重洲、日本橋、京橋には頻繁には行きますが、なぜか有楽町にお世話になることはありませんでした。 人は誰しもが無意識に距離を置いてしまっている街があると思いますが、私にとってはそれが有楽町にあたります。そんな距離がある街だからこそ、新たな発見や視点が得られることを期待して雨の有楽町に行ってきました。

2023年の東京の桜【写真40枚】

さほど南に位置しているわけではない東京ですが、今年は九州よりも早く桜の開花が見込まれると2月上旬の時点でニュースで取り沙汰されていました。 以前は東京よりも九州や四国の方が開花が早かったのですが、都市化の影響により今では東京都心部の桜が最も早く咲くようになってしまいました。ちなみに東京のこれまでの開花日は1980年代は3/30、2000年代は3/24、2020年は3/14と20年で1週間近く早まっています。 ここ数年は毎年のように「今年は早いな」という感覚に陥っていますが

なぜ雪が降ると浅草を撮るのか【写真40枚】

東京で雪が降るのはそんなに多いことではなく、1粒も降らない年があっても珍しくはない。 そんなこともあってか東京屈指の観光スポットでもある浅草では雪が降るとカメラを持った人々が集結するという現象が起こる。確かに雪の東京を調べると必ずと言っていいほど浅草の写真が出てくる。これはなぜなんだろうか。 単に雪とお寺の相性が良いだけなのでしょうか。こんなことを考えるのは野暮なのかもしれないが、この問いに答えるためには自分の目で確かめる必要がある。そんなことを考えながら雪降る浅草へと向

日本橋と雪【写真20枚】

今年、東京では何度雪が降るのでしょうか。 1月6日には2018年以来となる4年ぶりのの積雪10センチ以上を記録し、23区では大雪警報も発表されました。 首都圏が大雪になる原因の一つとして南岸低気圧が太平洋沿岸を通過することにあります。しかし、南岸低気圧が進んでも気温が高ければ平地では雨となってしまいます。 それが今年はラニーニャ現象の影響で上空に寒気が南下しやすい状況で続いている状況らしく首都圏でも雪が降っているとのことです。もしかすると明日14日も雪が降るのではと予想さ

変わりゆく朝の渋谷を撮り歩いた話【写真30枚】

この工事はいつ終わるのだろうか。渋谷駅周辺の再開発工事が始まってから20年。一向に終わる気配が見えない。 2000年に渋谷マークシティが開業。以後、渋谷駅周辺の再開発が進んでいき2019年にはまだ記憶に新しい渋谷スクランブルスクエアが誕生した。この再開発プロジェクトは今のところ2027年以降のリニア中央新幹線が開業するまで続いていく見通しだという。 そんな再開発工事の裏では二度と見ることができなくなった景色がある。 昭和26年(1951年)には渋谷の東横百貨店の屋上と玉電