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②"給料の多さ"で仕事を選んではいけない理由「職業選択の7つ大罪」

「科学的な適職」の解説の続きです。

仕事選びで、みんなが間違えやすいポイント

それが
職業選択の「7つの大罪」


これです。

今回は、これを噛みくだきながら

②「給料の多さ」で選ぶを解説します。 



「給料が多い仕事」を選んでいけないのか?

まず、今回の結論から伝えます。


・確かにまったく同じ内容、条件なら
給料の多い仕事を選んでもわるくはない

・実は、給料と幸せの相関関係は低い

・年収400〜500万円以上の給料を目指そうと思うと幸福へのコスパが悪い


詳しい理由・他も見たい方は
そのままお読みください。

仕事選びで、間違えやすい7つのポイント❌
(他の解説が見たい方は、項目をタップしてください)

①「好き」で選ぶ
②「給料の多さ」で選ぶ
③「業界、業種」で選ぶ
④「仕事の楽さ」で選ぶ
⑤「性格テスト」で選ぶ
⑥「直感を信じて」選ぶ
⑦「自分の適性・強み」で選ぶ


この名言に、答えが集約されている

「20代の頃より10倍金持ちになったと言う60代の人間を見つけるのは簡単だが、そのうちの誰もが10倍幸せになったとは言わない」

バーナード・ショー
(1856〜1950)アイルランドの劇作家

細かい理由を説明していきます


給料の高くても幸せになれない


実は、
収入が多いか少ないかは、幸福度、仕事の満足度にほぼ関係ない。

世界各地を対象とした実験結果がこの事を示しています


「給料が増えたら、幸せになれるので?」

「とにかく給料が多ければ幸せでしょ」

そう思う方も多いと思います。

ですが、フロリダ大学などが、
「給料と幸福度の相関関係」を科学的に調べました。

その結果は、

相関指数  r = 0.15

となりました。
0.2以下の場合は、ほとんど相関がない関係です。

つまり、給料が増えても、幸せには、ほとんど影響がないのです。


給料が増えても、なぜ幸福度は上がらないのか?

「給料が増えたら嬉しいんだけど、
なんで幸せになれないの?」

内閣府が2019年に実施した「満足度・生活の質に関する調査」でもこの関係が分かります。

10点満点で幸福度を答えてもらい、年収別で調査しました。

調査結果によると
年収100万円未満の人の幸福度は平均5.01、
年収700万円以上1,000万円未満の幸福度は6.24で、
1.23の差が開いています。

一方、
年収1,000万円以上2,000万円未満の幸福度は6.52で、
年収700万円以上1,000万円未満と比べて0.28しか差がないのです。
アメリカの研究同様、やはり年収800万円程度を目安として、年収が幸福度に与える影響が薄れていくといえそうです。

少し分かりにくいかもしれません。

他の実験結果からも分かる事は

年収400〜430万円くらいまでは、
徐々に幸福度は増えるが、そこから幸福度の上がりにくくなる。

という事です。

例えば

年収は400〜430万から、さらに5%幸せを増やすには、
さらに年収をプラス400〜430万増やす必要があります。
つまり、年収800〜850万になって初めて、
「昔より5%幸せかな」
ぐらいのレベルなんです。

分かりにくい例えをすると、
幸せレベルでは、
「お金が全てだ」と思う気持ちで
現実に、年収が400万円→800万円になっても
気分的には、年収420万円くらい
という事です。

(うん、我ながらスゴイ分かりにくい...笑)

お金で、
幸福度を上げるのは明らかにコスパが悪い

幸福度を求める為に、給料を増やし続けるのは
明らかにコスパが悪く、間違った努力といえるかもしれません。

理由をいくつかお話しします。

・年収別で幸福度のピークは年収800〜900万円

年収3,000万円以上になると、逆に幸福度が下降するという衝撃的な結果があります。

幸福度は、
年収3,000万円以上6.6、
年収5,000万円以上6.5、
年収1億円以上6.03と緩やかに下降していきます。
年収1億円以上の人の
幸福度はなんと、年収700万円以上1,000万円未満の人の幸福度よりも低いことが明らかになりました。

・そもそも、400万の年収が500万に上がっても、
その幸福はせいぜい1年くらいしか続かない
3年後には幸福度はもどる。


想像してください

私達、日本はGDPランキング世界3位の経済大国です。(約5兆円)

では、同じアジアのフィリピン🇵🇭(3.7兆)とかベトナム(約3.3兆)よりも、約1.5倍も経済的に豊かなので
「他の国より1.5倍幸せ?」
と聞かれた、
Yesの人もNo人もいるかもしれません。

が、
最近デモなどが行われる国のミャンマー(約7000億)と日本で比べると

「絶対に日本のほうが幸せだ」

と言うかもしれませんが、
「絶対に7倍ミャンマーより幸せ」と言えますか?

今は国が大変な時なので、幸せには見えないかもしれませんが、フツーのときもあるし。

フツーの時でも「日本の方が7倍幸せですか?」と聞かれたら、ほとんどの人がYesとは言わない。
と予想されます。

「ミャンマー人になった事ないので、分かるわけないじゃないか。」

と言うかもしれませんが、
世界規模で私達は裕福なのは確か、
つまり世界でみると私達はとてもお金持ちなのは確かなのです。

では、世界的に他の国より何倍も幸せでしょうか?

おそらく答えはNoです。
もともと、その国で生まれて、生活をしていれば、ただの日常であり、普通だと感じるからです。

つまり、幸福は相対的なものであり、
その環境に大きく関係するということです。

昔の自分より、今の自分の給料が増えても、その為に色々なものを犠牲したりするので状況は変わります。
慣れてしまい、「これが自分の普通だ」と思ってしまえば幸せは感じなくなるワケです。

「給料の多い」だけで幸せになれない結論

つまり、説明したように

お金が増えても、1年過ぎると慣れて幸福度は元に戻る

そもそも
幸せは相対的なもので、どんなに給料が高くなろうが、その高いお金が基準のグループに入ってしまえば幸せは感じない

さらに
年収400〜500万円以上から、給料を増やす事で幸福度を上げようするのはコスパがかなり悪い
しかも年収900万円以上から幸福度は上がらないので、他に労力をかけたほうがよい

最後に
〜もっと詳しく知りたい人へ〜
お読み頂きありがとうございます。

読みやすく書いたつもりですが、
私の主観やバイアスなども入ってしまっていると思うので、その点はご了承ください。

もっと純粋な詳しい情報が知りたい方は
原書をチェック
🔻

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