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罠にはまった鹿は目隠しで落ち着く

安心感ってなんだろう。

罠にハマってしまった鹿は、目隠しをすると安心して暴れなくなる。歯の治療中にふと思い出した。

今まさに、ぼくは布で目隠しをされている。ライトの眩しさを軽減するためのものだろう。安心感を与えるためのものでは無い。むしろ、何も見えない状態で口の中をギィンギィン削られているのだから、安心なんてできたものではない。

歯医者さんは、安心感をデザインしているのか?

ぼくが通っている所は一見すると、カフェやケーキ屋さんのようだ。それもそうか。コンビニよりも多いのだから、ちょっとでも客に来てもらうために外観や内装をきれいにするのは必須条件なのかもしれない。

内装の面積の多くは木目調になっている。観葉植物がたくさんあるのは、そういう事か。自然を感じるものに囲まれていることは、安心感につながるのかもしれない。

だったら、BGMも陽気なものから鳥のさえずりや自然音にしよう。もっと植物を増やして森の中で治療しているみたいな感じにすれば、安心感に包まれて最高かもな。ぼくは頭の中で「森の中の歯医者」をプロデュースしていた。口をゆすぐ水のところは、小さい泉みたいな感じにして、匂いもヒノキのアロマにして、、

痛っっっ!!!!

その時思い出した。人類は虫歯の痛みには勝てないということを。ぼくはプロデューサーではなく、虫歯患者であることを。めっちゃ痛い。この鋭い痛みが本当にヤバい。痛いときに左手を上げれる人はこの世にいるのか。ぼくはぎゅっと手を握ってしまう。悔しさを噛みしめることもできない。お口あーんだ。

この痛みがある限り安心などできない。そもそも、虫歯になった者に安心なんていらない。これは罰なのだ。この痛みがあるからこそ、歯のケアを怠らないように努めるのだ。

森の中の歯医者もやめよう。森の中で目隠しをされるのは、鹿だけで十分だ。


みんなはしっかり左手上げれる?


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*深夜のコンビニの光に、不快感を覚えます。これもあわせてどうぞ。

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*次回予告

2050年

乞うご期待。



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