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握っているのはハンドルではなく命。

自動車を運転していると、たまに命の危うさを強く感じることがある。

今日、実家からひとり暮らしの家まで堤防の上を走って帰っていた。堤防に馴染みのない方は想像できるのかな。岐阜県には大きな川が流れていて、その氾濫を防ぐための堤防がずっと続いている。Googleマップの航空写真でみればすぐわかるが、かなりの距離がある。その堤防の上に道路が舗装されているのだ。

信号がほとんどないので、比較的長距離を移動する場合によく使われる生活道路になっている。道幅がだいたい1.7車線くらいしかないので、対向車とすれ違うと風圧を感じるほどの距離まで接近する。トラックも通ったりするので、細心の注意を払って走行する必要がある。

そんな堤防で、今日、あやうく正面衝突するところだった。

堤防は当然川の形に沿ってつくられているので、鋭角のカーブが数カ所ある。そのカーブにさしかかろうとした時だ。どう考えてもカーブの半径が小さい対向車がみえた。ぼくはしっかりと減速していたので、危険だと判断して後続車を確認し停車した。すると、案の定、頭文字Dばりのインコーナー攻めをその対向車がかましてきたのだ(頭文字Dは観たことない)。

もう少しぼくがカーブに差し掛かるのが早ければ、確実にクラッシュして川側に落ちていたことだろう。

属性で一括りにしてはいけないが、対向車にはクローバーのマークが貼ってあった。別に事故があったわけではないから、恨みとかそういった類の感情はない。だがしかし、あの車は凝りもせず、いつ爆発してもおかしくない爆弾を抱えたまま同じ道を走るのだろう。

なんと命の危うい事か。決してその人の命だけのことではない。テロにも等しい、エラーによって無作為に奪われる可能性がある命すべてが危ういのだ。

事故なき世界を望みつつ、いつ終わってもおかしくない命を後悔なく全うできるよう、今日も生きたい。

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*事故とかこの世界のエラーとかバグでしかない。


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