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焙煎集

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詩的焙煎の記録
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2023年3月の記事一覧

8.ケニアAA

8.ケニアAA

アフリカの豆を焼きたくて、今回はキングオブコーヒーを深煎りに。休みの日に珈琲豆を焼く意味なんてなくて、あるのは珈琲への愛なんだ。何十年後の未来は見えないけど、きっと明日も珈琲豆を焼き淹れていると思うし、少なくとも今は珈琲豆を焼いている。それでよい。気温は19℃と、キッチンも春の陽気で充満している。火加減は、いつも通り強火で始める。1ハゼは、6分20秒あたりから始まる。換気扇の音を止めるように、ブチ

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7.インドネシア マンデリン G1

7.インドネシア マンデリン G1

さてさて今回はチャレンジしてみたかったマンデリンを焼く。黒く焼かれた色がよく似合う豆なので、中深煎りを目指す。生豆はいつも同じ豆屋で買っていて、欠点豆も少なくて安心していたのだが、今回は比較的多かった。そうは言っても豆を観察する練習と思えば、練習し甲斐がある。練習でできることしか本番ではできないし、練習でできないことは本番ではできない、当たり前のこと。欠けた豆を弾くごとに、豆一粒一粒の重みを掌全体

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6.コロンビア・スプレモ

6.コロンビア・スプレモ

コロンビア・スプレモ2回目の焙煎を。珈琲の街で灯され静かに燃え続ける炎を消したくなくて、盛岡珈琲紀行から帰ったそのままの身体で豆を焼いた。疲れていても焼かねばならないと思った、頭より先に心が。だから焼いた。長く腕を振れる気はしなかったから、強火にして焼き始めた。聞き馴染みになったバチっという爆ぜる音は、焼き始めてから約8分頃から。冬の寒さがもう遠く昔のことのように感じられるくらい春の暖かさが一気に

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5.グアテマラ SHB

5.グアテマラ SHB

グアテマラ・SHB2回目の焙煎。今回の焙煎は、いつも強くしている火を中火に落として焼く。温度が低い分、長く網を振らなければならないが、プロセスを変えなければ結果も変わらないことは言わずもがな。そうは言っても、駆け出しの未熟者にとって結果など何一つなく全てがプロセスなのかもしれない。変わらないかもしれないし、変えられないのかもしれないけど、何かを変えたくて。予想通り、1ハゼが起きたのは10分過ぎから

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