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延藤 直也
2023年2月28日 14:28
期待する、こうしたい。競争する、こうしたい。共感する、こうしたい。渇望する、こうしたい。虚偽する、こうしたい。夢見る、こうしたい。失望する、こんなはずじゃなかった。落胆する、こんなはずじゃなかった。反抗する、こんなはずじゃなかった。混乱する、こんなはずじゃなかった。脱力する、こんなはずじゃなかった。現実を見る、こんなはずじゃなかった。今日を生きる、こんなはずじゃなかったのに、ほんとうはこうしたかっ
2023年2月27日 10:11
背中が見えなくならないように、必死になって追いかけているけど、とてつもない速さで逃げていく。もう少しで追いつけそうだったけど、角を曲がったところで、いつも寒そうにしていた後ろ姿は見えなくなっていた。そのかわりに紫色の花がひとつ小さく咲いているのが目に映った。走ったからか全身が温かくなって、花の横に座った。
2023年2月26日 22:34
点がひとつ点がふたつその間にぼくがいる点がひとつ点がふたつその間にきみがいる点がひとつ点がふたつその間にぼくときみがいる点がひとつ点がふたつその間を行ったり来たり歩いたり転んだり笑ったり泣いたり点がひとつ点がふたつその間が広がっていく
2023年2月25日 10:48
ぼくにとっての悪者はあなたにとっての味方でぼくにとっての真理はあなたにとっての虚偽でぼくにとっての正義はあなたにとっての不義でぼくにとっての悲しみはあなたにとっての楽しみでぼくにとっての幸せはあなたにとっての不幸せでぼくにとっての怒りはあなたにとってのナイフ
2023年2月24日 21:23
生きるだけただ生きるだけただただ生きるだけ生きるのに力がいるもんか力なんかなくても生きていく生きられるということが生きる力
2023年2月23日 20:57
もっていなければなくならないなくならなければかなしくならないかなしくなければなくことはないそれなのにもってしまうからなくしてしまうなくしてしまうからかなしくなるかなしくなるからないている
2023年2月22日 20:25
今日は昨日まで生きた命を惰性で生かすこと以外何もできない。明日は来る、明後日も来る、来年だって来るし、再来年も十年後もきっと来る、だから今日は、今日くらいは、惰眠を謳歌する。
2023年2月21日 01:19
泳げないぼくは井戸の中雨水に流されて泥水に流されて清流に流されて流されて流されて流れ着いた暗い深海の岩壁できみとひとつになった
2023年2月20日 10:07
冬の夜二人で歩く帰路わたしの右肩とあなたの左腕が当たったり当たらなかったりしながら手を握ってほしくて気づかれないように右手につけた手袋をそっと道に落とすその横であなたは上を向いてオリオン座を探してる
2023年2月19日 09:57
おおきなまるとちいさなまるがかさなりあってかたちをつくるあなからみえるわたしとあなた
2023年2月18日 06:29
なにかができるとか、なにかをもっているとか、なにかにかつとか、そんなこといらなくて、ひとにやさしく、あとじぶんにも。ほんとうはそれだけでいいんだ、ほんとうは。
2023年2月17日 08:46
朝が夜を追い越す月がひとり空に取り残される闇の隙間から一点の光が射すそれまでの間じっと君を思う
2023年2月16日 18:43
好きな人といっしょに居る時に限って、嫌いな自分が自分の身に憑依する。嫌いな自分と好きな人がいっしょに居ることに嫉妬する。嫌いな自分を脱げない代わりに好きな人と離れる。
2023年2月15日 19:05
名前も顔も知らない何処か遠くにいるあなたのために、わたしは身を炭にして心を灰にして命を燃やすのです。