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2月

背中が見えなくならないように、必死になって追いかけているけど、とてつもない速さで逃げていく。もう少しで追いつけそうだったけど、角を曲がったところで、いつも寒そうにしていた後ろ姿は見えなくなっていた。そのかわりに紫色の花がひとつ小さく咲いているのが目に映った。走ったからか全身が温かくなって、花の横に座った。

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