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執行役員だった僕が従業員をやめた日の話をしよう

2024年2月27日 定時株主総会で選任され、株式会社エスケイワードの取締役COOに就任しました。

それに伴い、新卒から15年間所属してきた従業員としてはやめることになりました。
創業60年の歴史のなかでプロパーから取締役になるのは初です。
新卒採用はこれからも毎年継続していくつもりなので、次に続くメンバーへキャリアパスを示していけるよう頑張ります。


せっかくの機会なので、いろいろな人生の選択肢があるなかで、なぜ60年企業のデザイン会社で経営メンバーになるのを選んだのか。
そこで何をするのかみたいなことを書いてみたいと思います。


社会の変化とポテンシャル

もう聞き飽きてる方も多いですよね。今の時代は技術進化も早くて、変化することが当たり前の予測困難な時代です。
ビジネスを取り巻く環境でも、ゲームのルール自体変えてしまうサービスが次々と登場していて、勝ち筋も変化してます。

従来はいい性能・いい機能を持ったモノを作ることができれば競合優位性になっていたものの、品質がよくて価格も手に取りやすいモノが溢れてる状態になってきて優位性を生み出す難易度が高くなっています。
この「いい」の定義が人によって異なるから、この「人」の好みや価値観などを捉えながらビジネスもデザイン(設計)していくことが大切になってきました。

デザインと聞くと「意匠(見た目や外観)」をつくることをイメージする方が多いとおもいますが、より広義に捉えた「設計」という意味もあります。
近年デザイン経営などの文脈で注目されたのは、この「設計」という面からです。

これまで意匠(見た目や外観)という正解のないものを生み出してきたデザインのアプローチはこの予測困難で正解のない時代にビジネスの設計にも有効だと信じています。

ちなみに、「人」の集合体が「社会」だと捉えたら、デザインは未来の社会をよくしていく高いポテンシャルをもっているんじゃないかと。


もうちょっとこの辺りを詳しく知りたいって方は少し前の記事ですが、こちらにまとめたことがあるのでご覧ください。


60年企業だからできること

先に述べたように社会では大きな変化が起きています。
企業に持続可能性が不可欠となっているなど、企業にも当然新たな挑戦が求められています。
変革や新たな価値の創造に取り組むこの挑戦を乗り越えていくためには、力の源となる「核」が必要です。

その核として、社会の公器としての使命・存在意義は何なのか?企業が改めて問いなおす機会が訪れています。


エスケイワードは欧文写真植字からスタートして設備系の固定資産は極力持たず、時代の潮流を掴んで事業変革を繰り返しながら、60年かけてコツコツと成長してきた会社です。

そして、今現在は60年かけて培ってきた自社らしさ・大切にしている考え方を言語化して、ブランドブックとして社員のみんな・お客さま・パートナーさんらと共有し合っています。

創業60周年を機にブランドブックにアップデートしたSK book

自分たちも当事者として変化を乗り越えてきたことがあるからこそ、
そして今も取り組み続けているからこそ、変革や創造に挑む企業や組織から伴走パートナーとして、いろいろな仕事を任せていただけていると思っています。

抽象度の高い経営課題に直結するような相談をいただくことも増えていて、経営者と直接お話する機会も増え、自身も経営に携わった経験・知識・視座があることでより提案できる幅が広がると感じるようになっていました。
これは独立すればすぐ経験できるかもしれないけど、60年の歴史と70名規模での経験のほうがより社会の役に立てる幅が広がると考えて、エスケイワードで経営メンバーを目指すことを選択。
経営メンバーを目指してここ数年取り組んできた結果、今回の機会をいただきました。


点と点をつなげて未来を描く

取締役就任にあたって、ここ数年のことを振り返っていた時、Goodpatchの代表 土屋さんが昨年末にこんなnoteを書かれていたのをふと思い出したので少し触れてみます。

僕が思う最も重要なことは「将来、経営に入り込むデザインリーダーになる意識を持っている」ということです。経営に入り込むデザイナーになんて、なろうと思っていない人が圧倒的大多数なのです。その姿を将来目指したい、興味を持っているだけでも、もはやその資格を持っていますし、なれる可能性はかなり高いと思っています。

経営に入り込むデザインリーダーになるための示唆を与えるかもしれないnoteより出典

特に自分のケースはまさにこの文章のパターンだと思ったのを覚えていて、経営メンバーを目指すと決めてから、何が必要か分解して具体行動へ落とし込んできました。MBAに通ったり、事業責任者で経験を積んだりして、少しずつ前に進めながら今回の機会につながったのだと思います。

皆さんも振り返ったら、あの時が転機だったと気づくこともあるんじゃないでしょうか。
描いた通りの将来が実現することって、あんまりないですよね。
だけど、そこに向かってアクションして、力をつければそれに見合ったチャンスが与えられる。チャンスを得て関わる人が変われば新たな視座を得るきっかけとなります。
偶然の出来事も含めて、様々な機会で得られる点と点をつなぎ続けていけば、いつかはいい未来に辿り着けるんじゃないかなって気がしてます。


さいごに

クライアントワーク寄りの話を書きましたが、当然自分一人ではできません。エスケイワードが届ける価値の源泉はスタッフのみんなです。
みんなが価値を発揮しやすい環境、価値を高め続けられる環境をつくっていくための仕組みをデザインして、アップデートを推進するのが僕の取締役1年生の重点テーマです。(別に今が悪いわけじゃないけど、伸び代はあるからアップデートと表現してます)

うまくいくことばかりじゃないだろうけど、
Build to Thinkの精神でまずは率先垂範
動きながら少しずつでもアップデートしていけるように頑張ります。


ようやくスタートラインに立った感覚なので若干違和感はありますが、日頃支えてくれている家族や同僚、お客さま、パートナー会社さん、学友の皆さんのおかげで新しい挑戦の機会をいただけたと思っています。
ありがとうございます。
今後も頼らせていただくことばかりかと思いますが、逆に僕にできることがあれば気軽に連絡してください!
それでは、今後ともよろしくお願いいたしまーす。


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読んでいただき、関心持っていただいた方がいましたら、カジュアルにお話からでも大丈夫ですので気軽にご連絡ください!


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