塾に関する学術研究の必要性
Facebookのタイムラインでいいねが200以上ついた投稿を大切なことと思いますので、こちらに転載します。
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2024年5月2日。
杉並区西永福の高千穂大学へ。
先日、エデュケーショナルマルトリートメントの研究をなさっていてずっとやりとりしていた浅見里咲さんに初めてお会いして、
日本の教育における塾の存在とそこで起きかねない教育虐待の話について意見交換をして、
ああ、ここに学術上の空白地帯があると思ったら、
高千穂大学の早坂めぐみさんが塾に関する研究をしておられることを思い出した。日本でも塾に関する研究をなさっておられる方はほとんどいないなか、稀有な存在だ。
その場で連絡を取って、まずはぜひ3人で会おうということに。
そしてさらに、だとしたら、
教育ジャーナリストのおおたとしまささんのお話は欠かせない
ということで、お迎えしようという話にとんとん拍子でなって、ワクワクと集まった。高千穂大学の学生さん2名も参加。
現在の中学受験と親や塾についてざっくばらんにいろいろとおしゃべりした。
日本の子どもたちの教育を語るには塾の存在を抜きにはできない、というよりも、今やむしろ学校教育よりも受験期の親たちにとって存在感の大きい塾について、学術的な研究がほとんどないということに愕然としながら、その分野をどう扱っていけばいいのか、現状分析といっても取り付く島もないからできるところからやっていこうという話をした。
そもそも塾がない国、禁止されている国さえある中で、
塾がこんなに興隆していて、その種類も多く、
学習支援のみならず、親の子育て支援をするような時代になりつつある。この歴史的変化をまとめたのが早坂さんの博士論文。
その塾で、子どもたちの人権を蹂躙するようなエデュケーショナルマルトリートメントが1-2割という高率で行われている可能性を示唆したのが浅見さんの卒業論文。
大学受験は実は学校単位ではなく、塾単位で語られてもおかしくないし、オルタナティブスクールの一つとして、塾が存在していて選択的不登校の生徒が塾に通う事例もあったりする中で、塾や学校の意味を、家族それぞれの幸せな生き方の視点でとらえて取材を続けておられるおおたとしまささんの書籍の数々。
う~~ん。これは!!!
とんでもなく大きな海原に小さなボートで漕ぎ出そうとしているのかもしれない。たくさんの船が集まってきますように。船隊を組んで進むために、まずは口笛を吹いて、風に乗せよう。
追記)
・教育学研究では、近年、教育工学系の研究に教育DXをテーマとするものがズラリとなんていたり、一方で、理論研究系では、古くデューイの研究が何百何千と続いていたりします。
でも、今、子どもたちの視点に立ったら、勉強ってどこにあるんだという話なのです。学校外で起きていることを踏まえて、学校教育を語らなければならないと思います。
・塾と学童という放課後の世界
今年4月に公開された世田谷区の「子どもの声を聞く」アンケートも踏まえて検討していくことが必要です。おおたさんは森のようちえんも、子育ても視野に入れて取材してきておられます。その位、大きな話なのです。それなのに誰も手を付けていないのです。このことを強調して、あちこちで勝手連で加わる人を増やしたいと思います。
・"田舎"の「補習科」
進学校に付属?していて、高校の先生が受験勉強を教えてくれる仕組みは、どうなのでしょうか。地元に進学塾がない場合に公立学校でぎゅうぎゅう詰め込み受験勉強をするというパターン。
・裸の王様に出て来て、おかしいことをおかしいという子どもが、今の日本には必要なのだと思います。
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