見出し画像

社会科の教科書に出てくる女性の名前を挙げてみるグループワーク

今週、2つの大学の学生たちに、同じグループワークをやった。

「社会科の教科書に出てくる女性の名前を挙げてください」

上がってきた名前は、
 北条政子 与謝野晶子 樋口一葉 平塚らいてう 紫式部
 卑弥呼 清少納言・・・

あとは、私が言ったのだけれど、天照大御神(笑)。

いずれも、天皇か、武将の奥さんか、文化人+アルファ。

実際のところ、こんな人たちが出てくる。

卑弥呼 推古天皇 持統天皇 元明天皇 光明皇后 孝謙天皇 称徳天皇
小野小町 藤原道綱母 清少納言 和泉式部 紫式部 菅原孝標女
平時子 建礼門院 巴御前 静御前 日野富子 北条政子 於大の方 北政所 お市の方 まつ 細川ガラシャ 淀殿 茶々 阿国 春日局

つまり、日本人は、子どもの頃に、社会科で「男が社会を動かしている」と学んでいる。

そして、そのことに自覚的でない。

こんなふうに分析しているブログがあった。

そして、異議申し立てをしている韓国の出版社の本。
韓国も同じ傾向らしい。


教科書が正しい、なんて思わない方がいい。
教科書を丸暗記して受験勉強すると、考え方が偏ることがあると知っていてほしい。社会科の教科書は、差別の歴史を「ジェンダーの観点なしに」そのまま載せている。(ここでは、社会科だけを挙げたけれど、他の教科でも同様のことは起きている)

社会科教育の中では、教科書をクリティカルに読む実践はあるけれど、大多数の授業はそうではない。

マクロレベルのリフレクション(『教員のためのリフレクション・ワークブック』(学事出版)」(つまり、既存の制度や法律や社会の観点を点検する形で教育を振り返るということ)は、こういう問題を発見するために提言してきた。
でも、これはなかなか進まない。
それに、教科書が変わるのを待っていたら、今すぐ動いたとしても、十年も二十年も先になるだろう。

女の子たちのモデルは、陰で頑張る姿だ。
そして、能力がないとか、表に出るものではないとか、いろいろなメッセージを学校教育で学んでいる。

だから、自衛しなければならない。
女の子たちが何を学んでいるか、男の子たちが何を学んでいるか、
子どもたちが何を学んでいるかに、

みんなでもっと敏感になった方がいい。


#ジェンダー #教科書 #女性の社会的地位 #社会的マルトリートメント #ディスエンパワーメント #教師教育 #学校教育 #社会科




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?