魔法使いハウルと火の悪魔
アニメ「ハウルの動く城」の原作である。
「昔話ではそうだった」というソフィーの思い込みは、
昔話の中では、冒険に出た時などに
「三番目の子はうまくいくけれど、一番目(長子)は失敗する」
というものである。
荒れ地の魔女に魔法をかけられるのは映画と同じだが
小説では、かけられた魔法をむしろソフィーが補強している。
ハウルはとても臆病で、探してくれと頼まれても
たいがいのらくらと「うなぎのように」断るのである。
でも女の子にふらふらしていると見せかけて
諜報活動もしている。
小説に出てくるマイケルは、大人に近い年齢で
ソフィーの妹と交際している。
物語の最後は、映画とはだいぶ違う。
映画ではひたすら魔法を使いながら戦い、
魔法を使いすぎて人間味がなくなる という設定だったが
物語では
ひたすら荒れ地の魔女との戦いである。
戦いの場面は、読んで欲しい。
作者が、学校の集まりに出た時に
ひとりの子どもに
「動く城の話を書いて欲しい」と言われたそうだ。
書いて、と言ってくれた子の名前は忘れてしまったそうだ。
彼女の本は、書き初めと終わりではいろいろな人や物事の
印象が相当変わる、とよく言われている。
どの本も面白い。
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