見出し画像

化粧品は、同じものでも、ロットごとに品質が全然違う。の話。

私は、OEMで、化粧品やサプリを日々作っています。

それらが、ロットごとに品質が全然違うものが出来てしまう可能性があるというお話です。

もっとも大切な「水」や、「効果成分」などは、品質が一定になるように注意を払ってますが、それ以外の、基材になるようなもの全てをこちらで管理できるわけではありません。

工場の方でも、特段、仕入れルートを変えることは普通はありませんが、問題は原料メーカーの方です。

原料は自然由来のものが多いので、安定供給のために、輸入する国や、原料が変わる時がたまにあります。

昨日まで、この原料はインド産パーム油由来だったけど、今後はロシア産アマニ油由来になる、といった形です。

最終的な化学式や組成が一緒であれば、工場も誰も気に留めないですが、この原料のクオリティを測定すると、雲泥の差がある時があります。

配合原料が多い原料の場合は、化粧品全体のパフォーマンスに大きく影響を与えます。

ロットごとというのは少し誇張し過ぎですが、毎回同じものができるわけではないというのは確かな事実です。同じ原料由来でも、収穫の季節や、保存状態によっても、製品のクオリティには影響します。

旬の、収穫したてのたまねぎを使って料理するか、3ヶ月寝かせたたまねぎで料理するか、みたいな違いがある訳です。

似たような場所からずっと同じキノコを収穫していたら、キノコ一つ一つの栄養素は、少しずつ落ちて行くでしょう。

爆発的に売れている製品があったとしたら、由来原料も大量生産が必要なため、少しずつクオリティは落ちる方向に傾く場合が多いでしょう。

では、どうしたら良いかというと、生産者としては、原料によるロット振れがあるという認識を持ち、クオリティコントロールに努めること。消費者としては、大した防御策はほぼありませんが、メーカーの姿勢を見極め、いいなと思った時期には買いだめするとかするしかないでしょう。

「化粧品やサプリも生き物」という事実は知っておいた方が良いと思います。

泣いて喜びます!いただいたお金は、新しい本を買うことに活用して、還元いたします♪