体質傾向を確認しよう
養生担当 ”のぶ” こと千葉宣貴です。
今回からは養生に直接的な内容をお届けします。
購読者の皆さん宜しくお願い申し上げます。
はじめに
以前の記事で書いたことですが、わたしたちは個々の体質や状況を把握してこそ適切な解決策を提案できます。
今回は各々の体質傾向を把握できるようになることが目的です。
ここでは問診や望診などのからだに触れずに得られる情報をまとめています。
自分自身、気になる患者さんはどの体質傾向に近いかを考えながら読んでいただけると嬉しいです。
*気血津液、臓腑の生理機能は理解している体で書いていきます。
主な体質傾向
*陰虚を津液、潤いの減少といいますが今回は陰を血、津液(水)としてまとめました。そのうえで血虚、津液の虚と分類しています。
気虚タイプ
気(エネルギー)不足でからだを温めることができず冷えを感じやすい体質です。
*血虚をともなうことが多いです。
関連が深い臓腑→肺、脾、肝
症状例
冷え症
息切れ
朝弱い
汗っかき
疲れやすい
胃腸が弱い
下痢しやすい
食後に眠くなる
風邪をひきやすい
集中力が続かない
倦怠感がとれない
望・聞診
汗っかき
かんばしい
なまぐさい
歯痕舌
舌の色が薄く、腫れぼったい
養生例
散歩
深呼吸
十分な睡眠
腹8分の食事
よく嚙んで食べる
陰虚タイプ(血・津液)
血や津液が消耗しのぼせやすく、乾燥しやすい体質です。
*書籍によっては陰虚と血虚を分けて分類していますが、在宅医療での患者さんの症状や対策が重複しているのでここではひとつのタイプに分類します。
a) 血の虚(血虚)=諸臓器の栄養不足による機能低下
関連が深い臓腑 → 肝・脾・腎
症状
貧血
多夢
頭重感
めまい
筋疲労
手足の冷え
手足の痺れ
筋のひきつり
目のかすみ、乾き
婦人科系のトラブル
望・聞診
顔色が悪い
爪の変形
髪が細い
舌の痙攣
舌の色が薄い
あぶら臭い(脂肪のような生臭さ)
b) 津液の虚 = うるおい不足による相対的な熱の増加
関連が深い臓腑 → 腎、心、肝
症状
動悸
口渇
息切れ
ほてり
耳鳴り
骨粗鬆症
骨の変形
頻尿
排尿困難
アレルギー反応
望・聞診
脱毛症
皮膚や髪の乾燥
腐れくさい
舌のヒビ
舌苔が少ない
舌の色が赤い
舌が薄く小さい
舌の表面が乾いている
養生例
十分な睡眠を摂る
過度な労働を避ける
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