【心のリハビリ】『欲求』『自己肯定感』を満たした贅沢時間を作る
高齢者は今まで自分で出来たことが出来なくなったり、不便を感じることが多いです。
そのため、気分が落ち込み悲観的になってしまう傾向があり、精神状態が身体に影響することもしばしばです。
現場で働いていると、病は気からという言葉が、見事に当てはまってしまう事例が多くあります。
自立していると評価できる人は、心が自律しています。『心のリハビリ』は身体機能のリハビリと同様に重要になってくるのです。
『欲求』を満たすテクニック
マズローによると人の欲求は5段階に分けることができます。
① 生理的欲求
② 安心欲求
③ 社会的欲求
④ 承認欲求
⑤ 自己実現の欲求
この欲求5段階説から、それぞれのアプローチ方法を考えていきます。
①、②は人間が生きていくうえで基本的な欲求になります。
食欲、睡眠欲、性欲、生活の安心安全・健康と現代社会においては、既にある程度は満たされている部分です。
この欲求においては、今あるものをより良いものにする。サービスの質を向上させるようにしましょう。
・ 効果的な運動方法
・ 感動する美味しい食事
・ 良い生活習慣
③、④、⑤については具体的なアプローチ方法を考えましょう。
実践する際はその人に気付いてもらい、実感できるように工夫する。
なんだかわからないけど心が満たされた。
そんな状態を目指すのです。
アプローチ方法は場面によって様々です。
・ 他者と協力して課題をクリアする
・ 取り組みを称賛する
・ 得意なものに打ち込む
大切なのは介助者のアクションに動機づけをすること。
介助者が自分のなかに落とし込み、理解したうえで実践していくこと。
それによって、伝わり方がまるっきり変わってきます。
相手が予想外の反応を見せると、つい焦ってしまい考えていたことが出来なくなるものです。
場数を踏み経験と引き出しを溜めて、臨機応変に対応するスキルを磨いていきましょう。
『自己肯定感』を満たすテクニック
高齢になってくると、段々と自分の思っているように動けなくなってきます。
次第に活動性が失われたり、ネガティブに自己否定してしまうこともあります。そして筋力低下や免疫力低下を招き、要介護状態が悪化してしまいます。
活動的に安定したメンタルを保つためには、自己肯定感を上げて、自己受容を受け入れる。
ありのままの自分を認識して、
ありのままの自分に愛情を向ける。
私たちは相手の心を自己肯定できるベクトルに向けてあげる。
不自由になったと感じている人には、
・ 不自由になったことは仕方ないが、今できることはなにか?
・ 不自由なことで新しい視点が生まれている
・ 少し生活に工夫を取り入れれば不自由は減る
・ 困ったらいつでも他者の手を借りて良い
と言ったように、相手が気づけていない部分を言葉にして伝えてあげる。
主観的な思いと客観的な視点を棚卸しして、照らし合わせることで希望を見出していきましょう。
『贅沢時間』を作るテクニック
皆さんは贅沢な時間だと感じる瞬間はいつですか?
・ 美味しいものをお腹一杯食べたとき
・ 高級旅館に泊まりに行ったとき
・ 休日に好きなことだけに没頭するとき
贅沢と感じる瞬間は人それぞれなのです。
主観的に満足すれば、どのような状況でも贅沢な時間になり得ます。
つまり、欲求や自己肯定感が満たされた状態であれば、日常のふとした瞬間でさえも贅沢に感じるのです。
相手にとっての贅沢な時間とは、どのような欲求を満たした時なのか?
目標を定めて効果的にピンポイントアプローチを心掛けましょう。
最後にテクニックを実践するには、事前準備が大切です。入念な準備が出来ているかどうかで、成功か失敗かが決まると言ってもいいでしょう。
根拠と計画性を持って実践していきましょう!
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