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いまプロフィールが迷走している人には未来があると思っている話

先週、金風舎の書店流通に関して、なかなか進まない仕事にイライラを募らせ身を焦がしていました。

これではいずれ身体に障ると思い、それに、こちらにも何らかの問題があるのだろうと考え直して、動けるところからやっていこうと、後回しにしていたツイッターの社長アカウントを作りました。

若者からのDMに衝撃を受ける

10年ぶりに作る個人アカウントなので、思いをダイレクト(生真面目か)にプロフィール欄に書き込みました。

金風は秋の風という意味です。日本の楽しい未来をつくるため、濃密なコンテンツを持っていながら、いつも爽やかな風が吹いている、そんな方々の本を出版していきます。株式会社金風舎 代表取締役社長です。kimpusha.co.jp

初心に戻って地道にフォローを増やしていくうち、お礼のDMをもらったりして、あぁ久々に新鮮な気持ちになれた、よかったよかったと思ったのも束の間でした。

え?っと目を疑う若者たちからの素朴なDMでの質問に、更新の手が止まってしまいました。

古い「出版」の考えにとらわれないように、などといろいろ考えていたのですが、現実的には「出版」という言葉の重みがすっかり失われていて、こだわっている自分自身が時代遅れになっていたのでした。

結構ショックでしたが、気づけて本当によかったなと、気持ちの整理も付いてきました。

そもそも「金風舎ってどういう出版社なの?」

その回答となるような、どういった本を作って出していく出版社なのか説明する資料を書店に向けて作ろうと準備していましたが思い直しました。

そもそも、いわゆる出版社として書店で売れる本を作ろうとしていたのか?と。

金風舎の会社案内に書いたコミットメントです。

現役世代に役立つコンテンツをつくり発信・出版します。
・デジタル出版技術でスピーディーな製作と情報発信を実現します。
・マーケットインの出版企画で返本の無い出版流通を目指します。

購読者との対話の場をつくります。
オンラインツールの利活用で、著者と読者とのコミュニティの場づくりに取り組みます。

そして、金風舎のツイッターアカウントには、次のように書きました。

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今となっては、これもかなりぼんやりだったなと感じますが、少なくとも書店で売れる本をつくるとは書いていませんでした(なので、書店流通関係者からすると信用ならない出版社ではありますね。反応が悪いのも然るべきか)。

現役世代に役立つコンテンツを電子書籍として短期間でネット書店で発売し、書店でも売れると見込まれる企画は本にして流通販売します。

うーむ。やはり、まだややこしいですね。

現役世代に役立つコンテンツをネット書店で売れるようにします。売れたコンテンツは書店流通します。

これぐらいでどうでしょうか。

この場合、商売としてのポイントは「売れるようにすること」だと考えています。そして、そのためには効果ある情報発信の企画と実行が必要です。

「編集」から足を洗ったのは間違いだったかもしれない

口座開設にあたり大先輩に相談したとき「編集上がりの版元で上手く行っているところは少ないぞ」と言われました。

そのときは「そうだなこの書店流通の仕組で儲かるようにするためには、書店営業をしなければ」と決意を固めて書いたのですが、年明けからの緊急事態の連続で、書店営業をまともに実行する状況ではなくなっています。

そして、そもそもの話で、我ながら苦笑せざるを得ないのですが、書店流通の呪縛から逃れるために編プロとして会社を創業してデジタル出版に進めていたのに、そこに舞い戻って苦悩してどうするのかと。笑

ちょっとばかりデジタルに自信があるからと、これぐらい一人でできると、奢っていたようです。

いまほんとうに「伝えたいことを伝える」ためには、編集的な力(安易な表現なのでこれはまだ本質ではない)が不可欠だと感じています。

未来をつくる仕事にしたい

先日、動かない出版流通の状況に焦れて、金風舎の経営を道楽と言えるぐらいに会社を成長させるように頑張ろう!など空回りしたことを書いていましたが、そのために古い仕組をハックしないと生き残れないといった、後ろ向きな仕事に時間は費やしたくないなと、今回改めて実感しました。

金風舎は、コンテンツをネット書店で売れるようにする(購読者層に訴求力ある情報発信を提供できる)会社にします。

そして、親会社のデジカルでは、そういった本当に伝えたいことが伝わるような依頼者の情報発信を企画実現する会社にします。

プロフィールよりもいま発信すべきことは

「今まで何をやってきて、これから何をどうしたいのか」です。まず自ら情報発信して、人に伝わらないと始まりません。

金風舎の社長としては、コンテンツをネット書店で売れるようにすること、ここに集中して仕事をします。

そして、親会社デジカルとしては、この金風舎の社長の仕事が、未来の情報発信を目的としたコンテンツ企画制作マネジャーの仕事、ということになりそうです。

せっかくツイッターのアカウントを作りましたが、しばらくは放置するほかなさそうです。もっとも、出版界の末端で20数年も張ってきたので、そのことを伝えていくことは次に繋げるためにもしていこうと思います。

そして、いまこそ「走りながら考えて、実績でシェア固め」。新しいプロフィールは、それが成ったときに出来上がると思います。

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