見出し画像

【勝手に人生相談】「結婚前に同居」に両親が難色(神奈川県・20代女性)

雑誌や、新聞などに掲載され、高名な先生方の回答済みの人生相談の中から、この【勝手に人生相談】にピックアップ。身の程知らずの<やまのぼ>が、その相談に対する、独自の回答を試みています。

20代前半の独身女性です。ぜひ年長者のご意見をお聞きしたくお便りします。

大学卒業後、就職と同時に実家を出て自立しました。去年から交際している30代男性の彼と結婚を考え始め、私の両親に紹介。

お互いをよく知るために「まず同居したい」と話したところ、両親は「けじめをつけてほしい」と難色を示しました。

最後は私の意志に任せると言ってくれたので、彼や彼の両親とも話し合い、やはり同居することに。

でも母は「彼には、愛する人を育てたご両親を悲しませることはしたくない、と考える人であってほしかった」「結婚しても心から祝福できない」と言います。

私は結婚前のお試し期間としてして同居し、やっていけるか決めた方が、結婚してすぐ離婚するよりいいと思います。

なぜ両親が、特に母が「一緒に暮らすのは正式に結婚してから」とこだわるのか理解できません。

結婚式や婚姻届けなんてただの手続きや行事にすぎないのに、両親のような60代、70代の方にとっては、そんなに大切なことなのでしょうか。

人生は、誰しも順風満帆でありたいものです。が、必ず嵐の航海を余儀なくされたり、越えられそうもない高い壁にぶつかったりするのです。

考えたとおりに進めないのが人生なのです。

将来に向かって、ご相談者は、良いことばかり!を、ご両親は、悪いことばかり!を、考えておられます。ご相談者は、諺通りに「転ばぬ先の杖」に頼りたいし、ご両親は、万が一の「娘の蹉跌」を懸念されているのでしょう。

ご相談者は、「結婚前のお試し期間として同居し、やっていけるか決めた方が、結婚してすぐ離婚するよりいいと思います」とのこと。

一見、的を射た、ご意見のようですが、そこには大きな欠陥があります。

ご相談者にお聞きしたい!

どれほどの期間、同居して「これならヨシッ!」と、決断できるのでしょう?多分、正式に「婚姻届」を出すときになれば、別の新しい不安要因が、生まれてくることでしょう!

かつて、イギリスの聖職者・トーマス・フラーは言いました。
「結婚前には両目を大きく開いて見よ!結婚してからは片目を閉じよ!」

少し乱暴な言い方をすれば、「結婚は、片眼を閉じて勢いでやるモノ!」だと思います。

元来、「結婚」とは、頭で考えて、ああでもない!こうでもない!という、メンドクサイ関係ではなく、とてもシンプルなモノ。極端な話、同居を始めた時点で、「婚姻関係」になっているとも言えるのです。

確かに、当事者同志が同意すれば「結婚」はできます。

だから、ご相談者の仰るとおり、紙切れ1枚の「婚姻届」や、形式を重んじる「結婚式」など、必要ないとも言えるのでしょう。

しかし、ご両親の仰る、「けじめをつけてほしい」には、連綿と続く先達者の知恵が含まれているのです。言わば「安全牌」なのです。言い換えれば、「正式結婚」が、「離婚」などの不測の事態に対しての「歯止め」にもなるのです。

結論を申しあげれば、お試し期間の「同居」などやめて、「片眼を閉じての結婚」をお薦めします。

婚前から「離婚」など考えず、「背水の陣」で、けじめをつけ、周りの人々から祝福されるのが、なりよりの選択だと、古希過ぎた<やまのぼ>も思います。

★次回の【勝手に人生相談】は、東京都・20代の女性のご相談です。ゼミに出席できないけど・・・。を予定しております。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?