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【やまのぼ ブックレビュー No.2】「1日1話マンガでわかるブッダの教え」井野澄恵・井出創共著<宝島社>を読んだ。

ブッダといえば、お釈迦様のことだろうと、思い違いをしている方は、多分大勢いらっしゃることだろう。お釈迦様のことを、確かにブッダと呼んでもいいのだが、ブッダイコールお釈迦様ではない。逆は必ずしも真ではないということだ。


そもそも、ブッダとは、「悟りをひらいた人のこと」である。お釈迦様がインドで、生まれたとされる、約2500年ほど前から現在にいたるまで、大勢のブッダがいたことになる。


ところで、悟りをひらいたお釈迦様は、一切書き物は残さなかったとされる。その教えはすべて、弟子たちに「口伝え」で説いて行った。インドで生まれた「仏教(もちろん当時はそう呼ばれてはいない)」は、中国大陸を経由して、日本に伝わったのだが、日本人の国民性にあうように、日本人の寛容さと柔軟さで醸成され、随分と変遷しながら、今日に至っている。


「人生100年時代」といわれる現代。仏教といえば、お葬式の時にしか縁のない人の方が、むしろ一般的であり、近しい人が亡くなってから「そういえば、ウチは何宗だっけ?」と、はじめて考え込む人も多いことだろう。でも、意外なことだが、お釈迦様は、元来、死後の世界についてあまり言及していない。よりよい現在の生き方についての教えが主なのだ。


仏教とは、こころの問題を追及することが根本理念。そういう意味で、本書はマンガを通して、お釈迦様の教えを、現代の老若男女に、よりわかりやすく説いている良書である。「やまのぼ」は、読みたい本があれば、図書館で借りて済ませるタイプであるが、珍しくも本書は購入した。


<やまのぼ>のお薦め度 ★★★★★
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<やまのぼ>のお薦め度規準
(独断と偏見です。あしからず)
★★★★★ 蔵書にして読み返したい
★★★★☆ 読みごたえありでお薦め
★★★☆☆ そこそこ読みごたえあり
★★☆☆☆ 時間つぶしにはなります
★☆☆☆☆ 本屋での立ち読みで充分
☆☆☆☆☆ 時間の無駄使いだけです


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