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【超短編小説】遠(その12)#140字小説

若かりし頃、なにひとつ怖いものはなかった。恐れの存在すら、気にもかけなかった。あの頃、抱いていた遠大な夢は、手易く叶えられる!と、まやかしの大船に揺られ、人生航路を漕いで来た。歳を重ね人生の有限を見据え、終活を始めた今になって、若き日の可能性の大きかったことに気づく私は愚か者だ。

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