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ぼくのランニングクロニクルズ 〜今年3本目のトレランレース 01〜

けさは、なんだか台風の前触れのような生暖かい空気で時折強く吹く風と雨。現在は少し内陸の街に住んでいるのですが、海辺育ちのぼくは、11月だというのに、まるで夏の前触れを感じさせる雰囲気だなあ、夏のはじめのこんな天気の感じって好きだったんだよなあと、こどもの頃の気持ちを思い出しました。
実際にはこんな天候だって海辺の気候と関係はないのだけれど、こどもの頃に感じたことっていつまでも残るんだな、と思った次第です。

こどもの頃はどこかわくわくしたような、台風の前触れのようなお天気だけど、もしこれがトレランレースの直前だったらどうかんがえただろう。雨の中のトレランなんて、滑りやすくて転んでしまう率が高くなるので、時間があったら数分おきにweathernewsのアプリを開いて週間天気や1時間置きの天気やわかりもしない天気図を見たり落ち着かない感じになっているでしょう。

10月5日は、21Kmのレースにエントリーしていました。前回は9月30日で、この日はどんなに天気予報を確認しても雨である子予報は固定されていて、諦めに近い気分でいました。現地に行って状況によってはDNSを選択するつもりでしたが、コースにある山岳エリアはカットしたコース設定に変更になったので、雨でも出場することにしました。
1回転びましたが、怪我はすり傷程度で自分としてはまあまあな感じで完走。

さてさて10月5日のレースは、1週間ほど前の天気では、曇りと雨の表示があったものの、少しずつ良化していって、これなら大丈夫だなと思い当日を迎えました。

距離は21kmで、累積標高差は1,200m程度。前半に標高800mあまりを一気に上るものの、その後はアップダウンを少し繰り返して、最後は下ってゴールを迎えるコース。
前回、前々回のレースを経て、去年より調子がいいなと感じていたので、今回は転ばないことと、足を捻らないように緊張感を持って下り坂を走ろうとレースに臨みました。

ところがやってしまいました。
ねんざです。
いつかやってしまいそうな気はしていたんです。
トレイルでなくてもある一定の距離や時間を超えて走っていると、足さばきが悪くなります。チカラが入らないというか、チカラが入り切らない、という感じでしょうか。レースでも前半は、段差があっても、木の根があって引っ掛けてもゴロリと転がっている石を踏んでも、それが原因でバランスを崩したり、軽く足を捻りそうになっても持ちこたえることができるのですが、疲れてきた後半は、そうした事象に耐えにくくなってくるのです。

ぼくはこれまでトレイルランレースは、30kmのレースが最長で、まあまあそこそこ走れるのは10km程度のレースです。15kmや20kmくらいでの距離でも激坂がコースに組み込まれると足が攣ることも多いのがこれまででしたが、今年参加した2つのレースは、標高差も少なかったこともあって、まあまあ走れるかなという予感がしていました。問題は、下りでの足さばき。

まったく案の定で、少し気を許した瞬間に、右足のくるぶしを捻ってしまったのです。「あっ」と思った次の瞬間激痛が走り、その場で膝に手をついてうなだれてしまいました。「いってえ〜」と声にならないうめくような声を出し、少し痛みが引くまで数分。また歩き出してみるけど、ちょっとした平地でないのでちょっとした角度が足の負担になる。「あ〜やっちまったぁ。これはちょっと今までにない痛みだな。」

走るに走れないので、これ以上痛めないように、少し慎重に歩いていると後ろから来た女性のランナーに
「だいじょうぶですか?」
と声をかけられました。救護ランナーさんでした。
「ちょっと捻ったようです。なんとかだいじょうぶです」
というと少し様子をみながら一旦はそのまま走り去って行かれたのですが、すぐに戻ってきて
「コールドスプレイを持っているので、冷やしてみますか?」
「いや、とっても助かります。いいんですか。ありがとうございます!」
「いえいえ、このくらいしかできないんですけど」
「次のチェックポイントはロングとショートの分岐で、まだ少しあるんですけど、継続するかどうかはそこで判断してください。」
「あしたは腫れるかもしれませんね」

感謝を伝え、走り去る救護ランナーさんの後ろ姿を見送って、痛みをこらえながら、とにかく次のエイドまで進もうと、また歩きはじめました。


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