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Judy ジュディ 虹の彼方に

先日、映画「ジュディ 虹の彼方に」を観たので感想を書こうと思います。

物語は、1968年にジュディがロンドンでライブを敢行していた時点に焦点が当てられています。

感想

当時彼女は成功とは裏腹に借金を背負っており、また長年の薬物依存により、まともにライブを行える状態ではありませんでした。しかし、愛する子ども達と一緒に暮らせるようにする為には、ライブをして生活費を稼ぐ事が不可欠でした。ライブでは、良い時と悪い時の差が激しく、個人的には、無理して異国の地でライブなど行うべきではなかったと思います。しかし、体調が優れた時の彼女のライブは素晴らしいものだったのだろうな、と映画から見受けられました。反対に、薬物の使用により精神に異常をきたした状態でライブに臨んでしまい、失態を犯してしまった事も多々あったようです。

幼少の頃からの薬物使用や長時間労働が無ければもっと健康的に、そして長く生きる事ができたのに、と思います。しかし当時は大人たちに抵抗する余地もなく、されるがまま。ハリウッド映画制作現場の恐ろしい一面です。覚醒剤や睡眠薬を16歳の少女に平気で飲ませるだなんて、到底信じられません。そして絶対あってはならない事です。

映画では「Over The Rainbow 」を初め、「The Trolley Song」「Get Happy」など、彼女を代表する曲が多数ライブシーンで扱われており、私はそれらの曲が非常に好きなので、その曲達が流れて来た時は、その曲が使われていた映画の映像を思い浮かべて、とても楽しい気分になりました。

私が少し驚いたシーンに、ライブ終わりに出待ちしていたホモのファン2人組にジュディが自ら「これから一緒に飲まないか」と誘うシーンがあります。これは実話なのかわからないのですが、本当だとすれば、こんな世界的に名の知れた女優が、自ら一般人と酒を交わすなんて、あまり知り合いのいない場所で人恋しかったのかもしれませんが、なんて気さくな人なんだろう、と思いました。

「オズの魔法使い」出演時から薬物依存だった事などは知っていましたが、正直、晩年の彼女の事をあまり知らなかったので、借金を抱えていた事や、家族との不和、生涯5回も結婚していた事等、この映画を観る事で知り得る事ができました。

レネー・ゼルウィガー

主演のレネー・ゼルウィガーは本当にジュディ・ガーランドにそっくりで、過去の作品や映像から、ジュディの動きやクセを徹底的に研究したのだろうと思います。また、劇中の歌は吹き替えではなく、全曲彼女自身で歌ったそうです。「CHICAGO」でも素晴らしい歌唱力とダンスでしたので、今回この作品でアカデミー賞主演女優賞を受賞した事には全く異論は無く、むしろ受賞して当然のように感じます。


映画を観ようと思った理由

私がジュディ・ガーランドを知ったのは小学校4年生の時です。母が某レンタルビデオ屋さんから「オズの魔法使い」の DVDを借りてきて、母はそれを私に観させてくれました。初めてこの映画を観た時、まるで雷に打たれたかのような衝撃を受けました。モノクロからカラーに切り替わるシーンや、歌やダンス、衣装、そして何と言ってもドロシー役のジュディ・ガーランドに私は釘付けでした。この映画は何十回観たか数え切れないほどです。

ジュディ・ガーランドは、私を英語や洋画に興味を持たせてくれた人物と言っても過言ではありません。

そんな私に大きな影響を与えてくれた彼女の伝記映画が、日本で2020年に公開されると知り、ぜひ観に行こうと思っていたのですが、その矢先に新型コロナウィルスが大流行してしまい、観れず終いとなってしまいました。

しかし、たまたま今回、Amazon Prime Video でこの映画を無料で(アマゾンプライム会員は)観れると知り、ようやく観る運びとなりました。

まだ無料で観れると思うので、興味の持たれた方はぜひご覧になられてはいかがでしょうか?

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