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自己紹介(小学生編)

自己紹介のつづき
小学生の頃の記憶はあまりないのですが、
覚えてることを数点

当時、貧乏な我が家は、個々の部屋がない平屋の一軒家に住んでいました(今は引っ越してます)
プライバシーなど皆無です
家族皆で居間で過ごし、皆一緒に食事をし、夜になったら布団を並べ、皆一緒に寝る
一見仲睦まじい様ですが
夫婦仲の悪い我が家では、夫婦喧嘩も子供の目の前でおっぱじまります
逃げ場もなく、ただ押し黙って「早く夫婦喧嘩終わってくれないかな」と心の中で願うのみです

そんな環境で育ったせいなのか、それともその逆か
私はプライバシーの侵害に敏感な子供になりました
唯一のプライバシーは、三姉妹それぞれに一つずつ与えられた学習机
居間の隣の縁側沿いに、並べられていました
私は当時、絵を描くのが大好きで(小学校で表彰もされました)、学習机でコソコソと、でも自由に、漫画や絵を描いていました
描いたノートを机の引き出しにしまい、夜眠りにつくと
次の日明らかにノートを読まれた形跡があるのです
試しに、ノートの最初のページに「このノートをこれから読む者は、ここに名前を書け」と書いて、引き出しにしまい、眠りにつきました
次の朝ノートを見ると、父と母の名前が書かれてるじゃないですか!
私が眠ってる間、両親はこうしてコッソリ私が何を描いてるのか盗み見てたのです
私は愕然としました
「プライバシーの侵害」という言葉は当時なかったけど、とてもとても嫌な気分になりました
恥ずかしい、悔しい、気持ち悪い

それからというもの、今もですが、両親に見られることを前提に描かなくてはいけなくなりました
それはとてもつまらないものでした
私はもう自由に表現できないんだ…絵を描くことを辞めました

それから当時、私はライトノベルにハマっていました
『フォーチュン・クエスト』(深沢美潮著)
パステルという16歳の女の子が、仲間たちとパーティを組み、いろいろなクエストに不器用ながらも一生懸命に挑戦していく、という物語です
もう読んだだけでドキドキ、ワクワク
このライトノベルで文章の面白さを学びました
熱中も熱中
ずっと何度も何度も読み返してました

「私も小説書いてみたい!」
小学生よろしく『フォーチュン・クエスト』の内容を真似した物語をノートに書きました
すると、ここで過干渉な母の登場です
「ハマりすぎ」「勉強に支障が出る」という理由で没収されました
特に成績が落ちた訳でもありません
母は私が何かに熱中することを取り上げる癖がありました
でも、ノートに小説は書き続けていました

ある時、小学校の担任の教師が、家庭訪問に来ることになりました
教師が我が家に来て、母が張り切って居間に通します
お喋りな母が、私の家庭での様子を聞かれて、ベラベラと喋りだしました
「いや~この子は、本当何考えてるか分からない子で、ノートに小説なんて書いてるんですよ!(笑)こうこうこういう内容で、読んでみても意味がわからなくて~!(笑)」

えっ…?
あのノートもまた隠れて読まれてたの…?
それを何でよく知りもしない先生に喋っちゃうの?
恥ずかしい、消えたい、悔しい、腹立たしい…

この様にして、私は「親子の信頼関係」というものを築けず大人になりました
過干渉で、すぐ大騒ぎし、感情的で、好き嫌いが激しく、個性が強く、支配的で、厳しい父性とお節介な母性の両方を兼ね備えた母
(ゲームも禁止、テレビも決まった時間までです)

でもそんな母にも良い所がありました
ある日、土曜日の半ドンで(年齢がバレる)
全校生徒がグラウンドに集まり、班ごとにわかれ、集団で下校することになっていました
私の班には、同級生は男子しかおらず、家族には父しか男が居ないので男の子というものに慣れておらず、あまり仲が良くありませんでした

私の後ろに並んだ同級生の男子三人が、
私のランドセルにつけていたキーホルダーに目を付けました
透明でガラスの様なクリスタルの形をした、キレイなキーホルダーです
「それ外して見せて」と男子
私は「いいよ」と言って男子たちに渡しました
すると、何を思ったのか男子たちが、そのキーホルダーを破壊し、土の中に蹴って埋めてしまったのです!
男子たちは満足そうに私の顔を伺いました
今思えば、男子小学生特有の「好きな女子をいじめる」のように、その男子たちは私の困った姿を見たかったのでしょう
でも、私はそんな感情など知りません
大事にしていた自分のキーホルダーが、理不尽にも破壊され土に埋められたことにかなりのショックを受け、
集団下校などそっちのけで、「うわぁぁ~ん!」と泣き叫びながら、一人で走って下校しました
家に居た母が、私が泣いて帰ってきた姿にビックリして、理由を聞きます
「◯◯君と✕✕君と△△君が…」
泣きながら説明すると、怒った母が男子たちの家に電話をし、家に謝りに来るように言いました

母親付き添いの元、我が家に訪れた男子三名
一名は土下座して謝ってくれました
私は泣きながらも、即座に許しました
その男子の母親が、私を呼び、また謝ってくれました
(当時体が小さくガリガリで、こんな弱々しい子をいじめるなんて…と言った感じでした)
しかしだ
残りの二名は、当時我が家で飼ってた犬と
庭で遊んでいて謝ろうともしません
私は小学生ながらに学びました
「ああ、男って生き物は、無責任なんだな」と
※この価値観は、後々も私の人生に響きます

次の月曜日の朝、集団登校の日です
私の班が来ました
男子三名もおります
私は真顔で「おはよう」と言いました
当時はすぐ許せる心を持っていたのです

小学生の頃の思い出は、こんなものでしょうか
まだあった気がしますが、思い出したら書きます
このような経験を経て、私という人格が形成されていきます

つづく

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