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パニック障害の経験

当時の状況をなるべく重たくならないように書きますが、苦手な方はスルーお願いします。

それまでわたしは、割と丈夫な心と身体で生きてきました。(とは言いながら、新社会人のときに軽いうつ病を発症した経験あり)

わたしは普段は明るく元気な性格で、この体験を知り合いに話すと「あんたみたいな人間もそんな風になることがあるのか」と言われます。

パニック障害になる人は、性格は関係なく、さらに言えばストレス耐性も関係なく、心が弱いわけでもなく、誰にでも起こりうるものだと考えています。

突然、バスの中で発症


当時2歳の娘と一緒に、満員のバスに乗ったときの話。乗った瞬間はギューギューの車内であることは気にならず、「よかった乗れた!間に合った~」と、駆け足で乗り込んだため、ホッと安心しながら目的地へ着くのを楽しみしていました。

そしてバスが走り出して少し経つと、突然胸がザワザワして、息が苦しくなりました。心臓が飛び出してくるんじゃないかと思うほどの鼓動の速さと、血が逆流して頭の血がサーっと引くような感覚!

そのときの思考は「早くバスから降りなきゃ!満員でギューギューの人をかき分け出口までたどりつくまで間に合わない!窓を割って今すぐ飛び降りなきゃ!」と、とても余裕の無い状況。この状況で娘が泣き出したり暴れたらどうしよう、わたしがニュースに出るような事件をいま起こしたらどうしようと、そんな不安をどうにか落ち着けようと、震えながら、スマホでYouTubeを開いて落ち着くBGMを探して耳に当てました。

大きな声で叫びたい衝動をどうにか抑え、近くの見知らぬ若い女性に声をかけ、周囲の数人を巻き込んで席をゆずってもらい、娘の手を引いてバスの前方のイスに座れることに。

どうにかそのまま30分、バスの中で過ごし、「心の落ち着き」に集中をそらさないよう必死に座っていました。

翌日、心療内科にも行こうか考えましたが、「飲み薬を処方してもらって治す」ことにどうしても抵抗があり、結局行きませんでした。

パニック障害について調べる毎日が続きましたが、脳の誤作動、ストレスをためないように、などの情報ばかりで、自分の解決にしっくりくるものがないと感じていました。

それから3週間は毎日、起きている時間は何をしていても、胸のザワザワ、不安感がつきまとい、いつかまた突然発症するんじゃないかと恐怖でした。

その後、パニック障害が発症することはなく、一年経った今も落ち着いています。ここまでに至った経緯は、次の記事で書きます。

現在パニック障害で苦しんでいる方は、発症しているときだけでなく、日常を以前のように送れないこと、どう苦しいのか整理がつかず人に伝えられないこと、そしてそれについて周囲の理解が得られないことにも苦しんでいます。

少しでも、誰かが生きやすい世界になりますように。


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