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びわコラム〜その5 忖度
わずか数時間だが少しは家業に対し、何かしらの手伝いになったのだろうか。
帰る時間になり自分が販売できたビワの数はどれほどだったのかをか頭の中で数えてみる。片手の指で数えることができるくらいだろうか。1パック700円だとして、ざっと2100円といったところか。売るということの難しさを金額に表して見てあらためて感じた。
当然、報酬なんて全く期待はしていなかったが、兄が今日のバイト代だと言い大玉のビワ12個入りを一箱くれた。確か一箱2800円のものである。素直に嬉しかった。単純計算しても自分が販売できた金額と報酬となる金額では、報酬の方が上回っている。兄弟とは言え、あえてそのことには触れないようにしてしまったのは、自分なりの兄に対する忖度なのだろうか。
その箱をもって帰る時、試食をして買わずにいく制服姿のOLさんのことがふと頭をよぎった。そんなに販売に貢献できていなかったこともあり、なんだか申し訳ない面持ちでそんなこと全く言うつもりは無かったが、口から出てきた言葉を言い放ちその場を立ち去った。
「後でまた来ますね」。
おしまい。
今回記事を書く上で協力頂いた川口農園さんはこちら👇
5月には長崎の美味しいビワがとれるとか、
とれないとか。😬
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