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美容師の日常のこと

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髪の毛のことが日々、気になります。
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2020年11月の記事一覧

ある日、箱をつくる事になりました。その2。

何をつくるかをはっきりとは言わない、 ただ 「こんな事をしたいんだよね、手伝ってもらっていい?」 と漠然としたデッサンで言葉足らずの表現で詰め寄ってくる。けして逃れる事のできない様な雰囲気で。東急ハンヅのB1Aのフロアがめちゃくちゃ狭く感じた。 この少々抑圧的な感じはボスの常套手段でもあり、 「できる?」 なんて言われると 「できません」 とは言わせてもらえないような感じ、みなさんもそんな経験はありませんか? でも不思議とそれが嫌ではないというか、任せられて

チャチャをいれる、の間違った使い方。

モデルさん1人に対して、囲み取材をする報道陣のごとく各自いろんな手を加えていく。 髪の毛を触る人、 カメラをもちシャッターを押す人、 メイクをし手直しする人、 衣装の準備をし試行錯誤し合わせる人、 専門性を持たせるのであれば最低人数4人といったところか。 やろうと思えば 髪の毛とカメラをやる人、 メイクと衣装をやる人、 2人いればできなくはない。 まあ、やろうと思えば1人でもできる人はいるのだろけど、作品の持っていき方によっては大変になりクオリティに響いていく。 髪

ある日、箱をつくる事になりました。 その1。

自分が20代前半のむかーし、昔の話を思い出しながら書いてみるかと。 定休日の正午前、ボスからの突然の電話に、あたかもおきてました感を醸し出しつつ通話ボタンをおした。 「これから東急ハンズに来れる?」 「は、はい」 いつも、いかなる時、いかなる状況でも突然だった。 基本的にはこちらの都合は全く関係ない、 そういった人、いますよね。 ハンズに着くと、ボスはなにやら金具見たいなものを見ている。 嫌な予感はしていたが,どうやら制作物としての作品をつくるらしい。 ボスは

1年の感謝の気持ちを込めて、書きまくる!

毎年のこの時期になるとDMをお客様へ出します。 今年1年来て頂いたお客様へ感謝の気持ちを込めて。 今どき紙の郵便物を出すなんて、どうなんだろうみたいな議論もしましたが、手書きで気持ちを込めてメッセージを書き込む、それが伝わってくれると思い毎年の恒例行事となっています。 お客様から、「お葉書ありがとうございました」と言われると、少しは伝わっていたんだなと思います。 にしても、今年はあっという間の1年でしたね。

朝から新宿で、フツフツと審査員。

朝から 美容師さんの美容師さんによる美容師さんむけのフォトコンテストの審査に行ってきた。 美容師による、というか美容界のカラー剤メーカー主催なのだが。 今年は例年より各部門合わせて400点も申込点数が多いらしい。 こんな状況下で美容師の溜まっているクリエイティブ魂みたいなものがフツフツとしていたのかもしれない。 ヒト様の作品にケチつけはしないし、評価させてもらうこともおこがましいのだけど、 いいなー、好きだなーと思える作品を複数枚選ばなければいけない。 ここではそれが

甘酸っぱい「パ」の話。

「鹹豆漿」という、お酢が入った自家製調味料で豆乳をゆるりと固めたスープを食べた。酸味と、とろっとなめらかな優しい味わいのスープで、ほんのり甘い胡麻パンと合わせると、また違う味わいに変化が生まれる気がした。 そして、 その隣にある、パーマ屋さんの「パ」の文字を見て自然とシャッターを押していた。なぜ「ハ」に◯が重なるのか考えさせるための「パ」のような気がしたが、このフォントデザインを施した人はどんな気持ちだったのだろうか。 あらためて見ると、斬新なデザインのようにも感じる。