ある日、箱をつくる事になりました。その2。
何をつくるかをはっきりとは言わない、
ただ
「こんな事をしたいんだよね、手伝ってもらっていい?」
と漠然としたデッサンで言葉足らずの表現で詰め寄ってくる。けして逃れる事のできない様な雰囲気で。東急ハンヅのB1Aのフロアがめちゃくちゃ狭く感じた。
この少々抑圧的な感じはボスの常套手段でもあり、
「できる?」
なんて言われると
「できません」
とは言わせてもらえないような感じ、みなさんもそんな経験はありませんか?
でも不思議とそれが嫌ではないというか、任せられて嬉しいというようなやや「Mっ気」のある自分に気づいたりもした。今だと高圧的とか、ハラスメントだというのだろうけど、二十年前にはまだそんな言葉は自分の中にも、世の中にもなかったような気がする。
でも先の見えない過酷さはこのときの自分には全くわかっておらず、とりあえず
「はい、わかりました」
と威勢良く答えるしか無かったような気がする。
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