『ミッキー7』エドワード・アシュトン(著)大谷真弓(訳)
使い捨て人間というアイデアは素晴らしかったが、SFとしてはかなり薄っぺらい。SFエンタメと聞いてアンディ・ウィアーレベルを期待してただけにがっかり。
反物質エンジンや、ナノマシン、クローン人間への記憶転写が可能となってる未来、人類は地球から逃げるように宇宙へ散らばっており、このお話も、とある惑星へ入植するのだが、金属やタンパク質が制限されるなかでの苦労と、二重に存在してしまったミッキーのドタバタ生活が描かれる。
のだが、全体的にハードSF設定とマヌケな設定が混在しておりリアリティが全然ないし、知的な人間が全然でてこないし、主人公のシニカルさが楽しめないしで、辛い読書であった。
SF読みとしてなにより辛いのが、SFへの愛がないこと。舞台として使われただけで、中身はしょーもない人間ドラマ。ファーストコンタクトしろよ!
SFが読みたいならオススメできない一冊。
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