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『ノパルガース』ジャック・ヴァンス(著)伊藤典夫(訳)

まさかこんなことが!国防総省所属の科学者ポール・バークは愕然とした。謎の異星人に突然拉致され、焦土と化したその母星へと連行されたのだ。自らをトープチュと称する彼らは、通常は見ることも触ることもできない怖るべき寄生生命体ノパルを殱滅すべく戦っているのだという。そして、ノパルの発生源ノパルガースを浄化する協力をバークに求めたのだが、なんと、そのノパルガースとは!?鬼才ヴァンスが放つ戦慄の異世界。

なかなかの佳作。

人類みな脳が不可視のバケモノ(超でかい)に寄生されているというアイデアが気持ち悪くて面白い。

主人公は科学者で、いきなり異星人に拉致され、その事実を知らされる、という導入もパワフルで素晴らしい。異星人から、バケモノ(ノパル)を頭から剥がす機械の設計図を渡され、地球をノパルから開放しろと迫られる。

しかし一度ノパルを剥がすと、ノパルに寄生されているものからは蛇蝎のごとく嫌われる(ノパルが脳を操作して、宿主に生理的嫌悪を発生させる)。なので、退治しようとすると、人類全員が敵になり、無理やり進めても戦争になってしまう。1週間以内になんとかしないと異星人が地球を滅ぼすという。どう解決すんのよとかなりドキドキする。

まぁこの時点がこの本のピークで、あとの解決編はおまけみたいなものだったかな。B級ホラーとしては面白いのだけど、オチとキャラにもっと魅力がほしかったね。

#読書感想 #読了 #ネタバレ #海外小説 #SF #ジャックヴァンス


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