『デルトラ・クエストI (1) 沈黙の森』エミリー・ロッダ(著)岡田好恵(訳)
ここはデルトラ王国。王家に伝わる七つの宝石の魔力が、国を守っている。その宝石が影の大王に奪われた! 国を救うため、少年リーフが一枚の地図を頼りに冒険の旅に出る…。愛と友情と闘いのファンタジー。
児童書だが普通におもしろい! 個人的にはハリー・ポッターより全然上。上記あらすじだと、全然期待できない雰囲気だが、本編はもっとシリアスで危機に溢れており、かなりドキドキできる冒険譚。最初の冒険から主人公たちが死にかけててビビったわ。
1巻は、事の起こりと、最初の宝石を探しに行くお話。小一時間で読めるボリュームなのだが、それは無駄が削ぎ落とされてるから。濃密だしテンポ良いしスリルの連続だしで大満足。
宝石の1つ目は、チュートリアル的にあっさりゲットするんだろうな、と思っていた所、森に入った瞬間、いとも簡単に死にかけるし、助けを得てなんとか番人にだどりついても、手も足も出ないしで、かなり絶望的な気分になれる。普通に刺されてるし。
当然、なんとか勝つのだが、気合で勝つとかの子供だましでない所が素晴らしい。チートありきで無双のお話が溢れてる中、紙一重、運命としか言えないような勝負は、今の時代の子供にこそ読んでもらいたいな。表紙もキラッキラで楽しいし。
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