『トムは真夜中の庭で』フィリパ・ピアス(著)高杉一郎(訳)
素晴らしいジュブナイルファンタジー。ラスト、めちゃくちゃジ~ンときた。テンプレ的冒険とか皆無で、ほのぼの遊んでいるだけだが、そういう、ささやかな幸福がいかに人生に必要かと気付かされる。
弟が麻疹にかかったため親戚の家に隔離されるトム。さらに、麻疹が感染ってるかもしれないからと、ずっと庭もないアパートから出られない最悪の夏休みに。ある晩、大時計と館の囁きにさそわれ外に出てみると、そこは広大な庭が広がっており、トムは探検を始める。そこは季節も時間も行くたびにバラバラで、ある日つ