見出し画像

【のあそび】旅育『雨の日特別ミッション』~名古屋をPRする旅を企画せよ~

昨日は、梅雨空を体現するかのような雨模様の中、アドバンスクラスの活動でした。


アドバンスクラスは、自分たちで旅の目的や、行き先、行き方を一から企画していくプログラムです。


なぜこのプログラムをしているか?
一言でいうと、子どもたちの学びの中から予定調和をなくしたいという思いからです。


結果の見えているプログラム、答えの決まっているプログラムは、どうしても「どうせこうなるんでしょ」という気持ちが見え隠れしてしまいます。

そんな思いから試行錯誤しながら作り上げていっているのが、こちらのアドバンスクラスです。


子どもたちだけで企画をしたときに、どのぐらい学びの質が広がるか、どこまで関わり、どこまでを見守るのか、僕も子どもたちと一緒に試行錯誤しながら作っていっています。

そんな中、昨日は雨だったこともあり、久しぶりにこちらから提案したミッションに挑戦してもらいました。


前述にもある通り、僕は『答えのない問い』を大切にしています。決まった答えを出すのではなく、答えのない問題に対して、自分たちでどう答えを生み出していくか、というプロセスにこそ社会の中で生きる学びがあると思っています。

そのため、どんな風に子どもたちにテーマを出すか、このテーマ設定にかなり時間と頭を使います。


昨日のミッションはこちら
『外国人をターゲットに、名古屋の魅力が伝わるツアーを企画しよう』


皆さんは、名古屋市の観光大使。東京オリンピックに向けて、外国人をターゲットに、名古屋市をPRする日帰りのツアーを計画している。皆さんだったらどんな日帰りツアーを企画するか?外国人が名古屋の魅力を感じられるツアーを企画せよ!
条件①:移動は公共交通機関(電車・バス・徒歩)で行う
条件②:雨の日でも実施できるツアーを企画する
条件③:名古屋の魅力が伝わるような場所を3か所以上いれる
条件④:実際に自分たちで訪れた場所の中から企画する
条件⑤:コロナ対策として、密にならない対策を行う

2021_7月_アドバンス_ミッション


土日エコ切符を使いながら、名古屋市内を自分たちの決めたコンセプトをもとに回っていきます。基本、大人からの提案やアドバイスは無しです。乗り換えの方法から、実際の移動を子どもたちが自分たちで決めていきます。

今回は、二グループに分かれたので、グループごとの様子を簡単にお伝えしていきますね!

曽雌のグループの様子(記:曽雌)

金山駅でスタートしたミッション。外国人向けに名古屋をPRすると聞いて、一番初めに子どもたちが思い浮かべたのが「名古屋城」でした。


というわけで、まずは名古屋城に向けて出発するという方針を決めた模様。ただ、ここで問題が。


「名古屋城ってどこが最寄り駅なの?」


子どもたちの頭の中に、疑問が生まれます。それを見ながら僕は内心シメシメと。さあ、どうやって乗り越えるかな?


その解決策はかなり早い段階で決まった模様。
「駅員さんに聞いてみよう!」

そこからはとんとん拍子。
「分かった!市役所駅だって!ええっと、、、市役所駅は、、、。」
そうやって路線図を見つめる子どもたち。良い感じに考えていますね~

無事に名古屋城に到着。

画像1

武将たちとも一枚パシャリ。

次は、名古屋市科学館へ。こちらも同様に最寄り駅からの調査です。次は迷わず駅員さんに聞きに行く姿を見ながら、なるほど体験の積み重ねだな~なんて感じていました。

乗り換えも、子どもたちで行い、僕は本当についていくだけ。なんて楽しいプログラムでしょう(笑)

伏見駅に到着し、少し歩くと名古屋市科学館が見えてきます。けれども、その距離感をしらない子どもたちは、「歩くの疲れたからバスにのろうよ~」と言いながら、最寄りのバス停の時刻表を見に行きます。

いや、最寄りのバス停からどこに向かうんだろう(笑)と、内心笑いながらもどうなることやらと見ていると、、、

「あと25分もある!歩くか~」と諦めた模様。逆に乗ってしまっても面白かったけどな~。科学館を通り過ぎてしまう絶望感とか(笑)

科学館到着。こちらはそれほど変わった様子はありませんね。お昼ご飯を食べた後、単純に楽しみたくなったらしく、時間を決めて遊んでいました。

その後の行き先は、名古屋市博物館に決定。単純に名古屋市の施設を回る方針で動いている感じですね。

駅員さんに聞く、路線図で乗り換えを見る、動く

このサイクルを最早何も言わず、躊躇することなくできてしまっているところに、「おお!凄いなあ!」と感心していました。

こちらは2回の乗り換え。「りょうた先生!次で降りるよ!!」なんて子どもに注意される始末。いやはや、しっかりしてらっしゃる(笑)

画像4

そうして、博物館に到着した子どもたち。

展示物を見ながら、少したち「面白くな~い」と口々に。「歴史にはいいかもしれないけど、飽きた」と。それはそうでしょうね(笑)

ただ個人的には、木で組み立てた竪穴住居を見ながら、これ作れたら面白いだろうな~と一人でテンションが上がっていました。

画像3


そうこうしているうちに、時間になり、金山駅にもどることに。今回はこちらの3か所で終了です。

画像10

金山駅に到着し、もう一つのグループと合流したのち、お互いにツアーを紹介しあいました。


アーサーグループの様子(記:アーサー)

僕たちのグループは、①名古屋城、②名古屋港水族館、③熱田神宮に行きました😁


最初にどこに行こうかとなったときに、まずは名古屋城でしょ!という意見が出てそのままみんなも納得してスムーズに行き先が決まり、名古屋城へ向かいました。

20210704アドバンス 「名古屋市ミッション」_210704_45


名古屋の侍さんたちと話し、本丸御殿も見学をしました。見学をしながら、やっぱり外国の人たくさんいるねという会話が出て、名古屋城の良さをみんなで確認しあっていました😁

20210704アドバンス 「名古屋市ミッション」_210704_46


お昼ご飯は、そのまま名古屋城の広場でベンチに座って食べました!
次の目的地に行くために少し駆け足で食べていました。


次の目的地はどうしようか?となったときに、ん〜と悩みながらも、次は熱田神宮じゃない?と意見が出て、「あ〜、たしかに熱田神宮は刀とかもあるしいいかもね」となり、熱田神宮へ向け出発しました。


駅のホームで熱田神宮行きの電車を待っていると、熱田神宮行きの前に名古屋港行きの電車が到着。これ乗ったら水族館行けるよ!と1人の子が言うと、「あっ、水族館ありだね!熱田神宮は帰りに行こう。電車乗っちゃえ!」と5秒で行き先変更。名古屋港行きの電車に乗りました。行き先を自分たちで変更できるというのもこのプログラムの良いところだなと思いながら見守りました😅


名古屋港水族館に到着。せっかく水族館まで来たからは中に入りたいとみんな言っていました。しかし、料金表を見て、水族館ってこんなに高いの?と無料で入れた名古屋城との違いにびっくり😳して中に入るのは諦めようとなり、次の目的に行くことにしました。

20210704アドバンス 「名古屋市ミッション」_210704_33


水族館までやってきて入れなくて落ち込む気持ちとここまで移動してきた疲労感もあり、もう他の場所はいいじゃんという意見も出始めていたので、少し休憩をしました!


自販機で冷たい飲み物を買い、一旦休憩。
すると、「熱田神宮は無料で入れる!行ってみよう」と1人の子が言い、熱田神宮へ向け出発しました!


電車の中では少し疲れている様子見え、ウトウトしている子もいました!
熱田神宮に到着して、お参りをし、刀を打っている現場や鶏、宝物館などを見て、子どもたちも楽しんでいる様子でした😁

20210704アドバンス 「名古屋市ミッション」_210704_14


刀を見ながら、これは外国の人も好きそうだね!と話していました。

熱田神宮を後にし、金山駅に戻ってきました。
最後に外国の人向けの日帰りプランを話し合いながら紙にまとめていきました。

20210704アドバンス 「名古屋市ミッション」_210704_6


名古屋城、熱田神宮の目的(ねらい)は、名古屋の文化や歴史を知ってもらうために絶対言って欲しい!とすぐに意見が出てきました。


しかし、2番目に行った名古屋港水族館の時は、すぐに意見が出ず、自分たちの行きたいという気持ちだけで行っちゃったよね😅水族館は名古屋じゃなくてもたくさんあるもんね。ジンベエザメのようにその水族館にしかないものがあればおすすめできるけど…のような会話がありました!


今回の旅育のテーマとはちょっとずれていたかもねと気づいた様子もあり、学びになったのではないかなと感じました!


全体を通して、電車移動などスムーズにできている様子でした!
話し合いもスムーズに進んでおり、進め方がうまくなってきているなと感じました😄


名古屋という慣れた土地なので、行ったことある人を中心に目的地に向かっていました。


自分たちが慣れていない土地での移動となると、また違った様子がみれるのかなと思いました!


総評(記:曽雌)

今回のミッションでは、それほど予想外の行先は出てきませんでした。知っている場所に限りがある中なので、ある意味予想通りではあります。

今回のミッションでは、答えの無い問いに対して、いかに自分なりの答えを出そうとするか、尚且つ、頭で考えるだけでなく、実際に現地に赴き、自分の足で行動しながら考えることを大切にしました。

やはりテーマ設定、難易度設定、アウトプットの形など、いかに子どもたちが自分たちで悩みながら、答えを出そうとできる環境を作れるかがポイントだな~と見ていて感じました。

次回は、キャンプ旅となります。1泊2日な分、ゆとりをもってハプニングを生み出しやすい環境となります。答えの無い問いに対して、いかに自分たちで答えを生み出していくか、楽しみですね~



関連の過去記事
https://note.com/soshi_boken/n/n264e830d2939





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?