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無人島で子どもたちが学んだことは?そこから考える子どもとスマホとの向き合い方

久しぶりの投稿となります。

夏が終わり、朝晩はかなり冷え込んできましたね。


夏休みは様々な子どもたちと関わることができました。

のあそびの野外活動で約200人の子どもたちに。

1週間の無人島プログラムで64人の子どもたちに。


2020年の4月に独立をし、2年目の夏となりましたが、これだけ多くの子どもたちと関われたことを嬉しく思っています。


無人島に参加をした子どもたちとは、その後もオンラインでのコーチングを通じて関わり続けております。

今年から始めた試みで、月に1回、合計3か月間を個別でのオンラインコーチングを子どもたちと行っています。

無人島で感じたことや、頑張ったこと、嬉しかったことを個別に聴きながら、次に頑張っていきたいことに繋げていこうとしています。

同じ体験をしていても、一人一人感じていることが違うため、本当に面白いです。

今年の無人島は8日間の日程のうち、7日間が雨というかなり過酷な環境でした。

正直大人でも心が折れそうになるぐらいの環境の中、子どもたちが何を感じ、何を思い、何を学んだと感じていたのか、一人一人の話を聴いていると本当に面白いです。


実は無人島で学んだこととして、子どもたちが話してくれる多くは、人との関わりに関することでした。

・人にやさしくなりたいと思った

・初めての人とでも上手にコミュニケーションを取れるようになりたいと思った

・もっと色んな人と話してみたいと思った

・一人一人の意見を大切にしたいと思った

・自分の意見を言えるようになりたいと思った

などなど

勿論、それ以外にも数えきれないほどの言葉が出てきました。


無人島での生活は、何ができるかどうかよりも、どうやって人と一緒に過ごすかを考えるきっかけになったのではないでしょうか?


いつもキツイ言葉で伝えてしまっていた。でも自分もこんな風に言われたら嫌だなって気づいた。だから伝え方を変えてみた。まずは相手の頑張ってくれていることを見つけて、ありがとうって伝えてみた。その後に、ここをもうちょっとこうしてほしいなって伝えてみた。そしたら、不思議なぐらい話を聴いてくれるようになった。


思えば、子どもたちの周りからは、どんどん人との関わりを自分で考え、自分たちで解決していく機会が減っていっているように感じます。


例えば、携帯電話。

すごい便利な道具です。今や多くの子どもたちが携帯電話を持っています。僕もそれ自体は、防犯上すごく大事なことだと思います。

携帯電話をもったことで、子どもたちは何か困ったことがあったときに、すぐに連絡を取れるようになったわけです。

それを見ていてちょっとだけ心配にもなります。

もしかしたら子どもたちにとっての携帯電話は、すぐに答えをもらうための手段になっているのかもしれないなと。

小さなことでもすぐに連絡をする。それって自分で考えることを辞めることと同じなのかもしれません。今、目の前にいる人と相談をして自分たちで解決する機会を奪ってしまうかもしれないな、と。


そして、僕もいち指導者だからこそ感じるのですが、私たち大人は、子どもから頼られれば頼られるほど、嬉しくなっちゃうんですね。もっと何かをしてあげようとなってしまいがちです。

そうなると、無意識のうちにもっと情報を集めようとし始めます。相手のすべてを知っていないと、しっかりと答えが出せないからです。

恐ろしいのが、ここに困っている人がいないことだと思います。子どもにとっては、すぐに答えを出してもらえる人がいる。大人にとっては、いつでも自分を頼ってもらえる重要感を感じていられる。

これって僕は結構怖いことだと思います。良かれと思ったことで、無意識のうちに子どもたちの考える力を奪ってしまうかもしれません。


ここまで書いたものの、すべて良し悪しで区別できるものでもないと思います。

要は使い方です。


携帯電話を何のためにに使うのか。

例えば、電車で切符をなくしてしまったとき。携帯電話があればすぐに連絡をすると思います。そんなとき、皆さんならなんて返しますか?

きっと多くの方が、指示を出すのではと思います。


でも、ちょっと立ち止まって考えてみてください。

もしも携帯電話がなかったら、どうすると思いますか?


きっと困って、泣いて、誰かが声をかけてくれるかもしれません。

もしかしたら、自分から駅員さんに話しかけにいくかもしれません。


ちなみに僕は、泣きべそをかきながら困ってしどろもどろに駅員さんに話しかけにいくタイプでした(笑)


「そうなんだ、それは困ったね」

「どうしたらいいと思う?」


「今、それは本当に連絡した方がいいことかな?家に帰ったらゆっくり聞かせてね」


そんな風に一緒に考えてみることが、メディアリテラシーの小さな一歩なんじゃないかと思います。

何のために携帯電話が必要なのか。人との関わり、自分で考えること、安全上の問題。そんなことを家族で話し合ってみるといいかもしません。


無人島での子どもたちの姿を見ていて、改めて人との関わりを考えることの大切さを感じました。あれだけの雨の中、子どもたちは自ら考え、学び、良かったと前を向くことができる。

子どもの力を信じるってこういうことなのかもしれませんね。

主体性を育むことって、こんな小さな積み重ねなんじゃないかと感じました。


元々携帯電話については書く予定は無かったのですが、何故かこちらがメインに・・・。


以上で~す!



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