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幼稚園児アーティストH

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幼児の描く絵、大人に比べてはるかに語彙の乏しい彼女たちの言葉ではない表現を、親として、一鑑賞者として、じっくりと見つめてみました。天真爛漫で意外と繊細な次女Hの作品です。
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#3歳

【夜汽車】H4歳

【夜汽車】H4歳



Hが4歳初期の作品。

  右上にある色の薄い丸い物体は月で、本当はそこだけ黄色で描かれているのですが、スキャンした時になぜか灰色になってしまいました。

 タイトルの通り(タイトルは私が勝手に付けているのですが)、夜の月明かりの下を汽車が走っています。

 私は子どもの描く、こんな静かな絵がとても好きです。

 たいていは元気いっぱいの絵や、ドレスを着た目がキラキラのお姫様の絵、好きなキャラ

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【お姉ちゃんがピアノを弾く後ろ姿】H3歳

【お姉ちゃんがピアノを弾く後ろ姿】H3歳



 Hが3歳後期頃の作品です。

 右上の青い物体はメトロノームで、拍を刻みながら鳴っています。ピアノの鍵盤に小さな手が触れようとしているようです。ひらがなの「ちーん」がかわいらしくて思わず笑ってしまいました。

 3歳後期頃から、後ろ姿を描けるようになってきました。赤ちゃんの頃から育ててきて、殴り書きに始まり、丸〇をかけるようになって、四角▢や三角△、顔、手足、正面を向いた人間、後ろ向きの人間

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【お寿司屋さんでガチャポンあたり!】H3歳

【お寿司屋さんでガチャポンあたり!】H3歳



Hが3歳後期の作品。

 食べ終わった空のお皿5枚で1回、ガチャガチャができるゲームを家族で楽しんでいるところの絵です。この頃から、上から見下ろしているような視点で絵を描くようになってきました。

 私は、そうやって子どもの視点が増えたり、動いたり、世界が広がっていくことにとても興味があって、それを子どもの描く絵を見るたびに感じて、その進化に日々感動しています。

【隣りの家の女の子】H3歳

【隣りの家の女の子】H3歳



Hが3歳中期頃の作品。

  隣りに住んでいる女の子が遊びに来たので、一緒に絵の具をし、その子の帰宅後にHが描いた絵。 

  その女の子はおしゃれさんなので、爪にネイルシール(?)を貼っていたのですが、それが強烈に印象に残ったらしく、今まで指など描いたことがなかったHが、左右にきっちり五本の指を描いて驚きました。手のひらは見当たらず、翼のように広がった指が、Hの視点が捉えた世界をそのままに表

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【みんなでダンス】H3歳

【みんなでダンス】H3歳



Hが3歳後期の作品。

 初めての幼稚園での運動会。年少さんのお友達とダンスを踊っています。

 みんなで何かを練習して、披露する。その初めての体験の喜びが絵で表現されています。

 コロナで入園早々の休園。マスク着用、行事の中止や小規模化など、制限のある園生活ではありますが、集団でしか体験できないこと、経験豊富な先生方が導いてくださる発見や気づきを通して成長していくHを見ていると、子どもにと

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【トイレでスッキリ】H3歳

【トイレでスッキリ】H3歳



Hが3歳後期の作品。

 トイレでスッキリした喜びを表現したようです。トイレットペーパー、トイレのフタ、排泄物など、自分と関わりの深いもの(触れる、出す)が具体的にしっかり描かれています。

Hはトイレが好きなようで(空間が好きなのか、排泄するということがおもしろいのかは不明)、トイレに入っているときはだいたい歌っています。