東雲誠

舌喉頭全摘という珍しい手術をした者です 舌と声帯がないので、毎日5万字くらい書く人生に…

東雲誠

舌喉頭全摘という珍しい手術をした者です 舌と声帯がないので、毎日5万字くらい書く人生になりました。 本が好きなので、文章が上手くなったら嬉しいなと思いnoteを始めました。 また、病歴やその生活術みたいなのを書くつもりです。

最近の記事

やり直しの効く「一筆書き」とは?

人間、いつになってもやり直せるって言いますけども やっぱり人生はどこまでも一筆書きであり、そして、突然終わる (出典:龍が如くシリーズの名言) どうしたって、今から描ける夢は、小学生の頃に許されていた夢とは段違いで、どこまでも息苦しい 「前向きに明るくいこう!」 というのは、そうするしかないんだけど 「周囲はそう声掛けをするしかない」 というのが正確なところな気もする ぐちゃぐちゃになってしまった自分の人生の残り時間があと数か月だとして その数か月で、汚いキャンバ

    • 人の「正欲」が他者を追い詰める

      重度障がい者になり、まあまあハードル高い生活していると 色々な健常者がアドバイスしてくれます そのアドバイスって大体、とは言わんが半分は 「障がい者だからと障害に甘えていてはいけない」 「きちんと期限を決めて、どこまでやりたいかを考えてプランを作っていますか?」 みたいな、( ゚д゚)ハッ!とさせられる 師玉のオコトバも多い… アリガトウゴザイマスー しますが、本音は 黙っててくれ(´Α`) だったりする アリガトウゴザイマスー すると、言った側はスッキリして

      • ストロング先生爆誕秘話

        主治医をストロング先生と呼んでいて 色々あって、主治医は病院で先輩や後輩の医師からも 「ストロング先生」 と呼ばれるようになっているらしく それは、本当に、申し訳ねえす… ただ、私のネーミングセンスも秀逸ではあると自負していて 以下を勘案すると「ストロング先生」という呼称は適格である ①防衛医大ご出身の元自衛官  午前中に89式5.56mm小銃をぶっ放し  午後にケガした自衛官の傷口をマキロンで消毒(予測) ②IC(インフォームドコンセント)がめっちゃストレート  

        • 「あなたの為」と言われたらそいつを殴れ

          4日後、ICUから出て、一般病棟に移るとなりました 嬉しいという気持ちよりも、不安のほうが大きかった気がしますね 身体から伸びている管は相変わらず15本以上あったし、顔は鼻下から2倍以上に腫れているし、首周りはグルっとホチキスみたいなのが30本くらい刺さってるフランケンシュタイン状態 このクリーチャーが『一般』病棟にいていいのか?という感じでした 眠るときも、15本の管が無駄に絡まってしまい、寝返りも禁止だったので、まあ眠れません とにかく、眠れないんですけど、 「

        やり直しの効く「一筆書き」とは?

          外れる管 大いなるぬか喜びの伏線

          毎週月曜日に、白い巨塔みたいな教授回診があるのですが、そこで私は、 「管を取って欲しい」 と教授に筆談で直談判するというなんか謎の行動に出ました。 必要だから刺さっているんでしょうけども、もう限界。 「私は治すために歩きたいんだ、歩くためには管がじゃまなんだ」 みたいに、筆談と身振り手振りで伝えたら、 「まあ君はこの調子なら大丈夫かもね」 と教授からもお話があり、管が順調に抜けて行きました。 特に、両方の肩に刺さっていた管が抜けた時は爽快でした。 そして、カ

          外れる管 大いなるぬか喜びの伏線

          鼻から胃までの直行便トランジット無し

          重湯とみそ汁(具無し)の前はずーーっと鼻からチューブが入っていて、そこからドロドロしたSomethingが胃に直接送り込まれるという… (後に判明&末永いお付き合いになるテルミールという栄養剤) わしゃ末期か?という感じ まあ末期か末期じゃないかで言うたら、限りなく末期の方向にバランスしていたと思うんですけどね それがこうして生きておるのでありがたいことです 主治医のストロング先生から、 「口からご飯が食べられれば鼻のチューブ抜きますよ~」 と言われたのを励みに、頑

          鼻から胃までの直行便トランジット無し

          ゼリーをぬっころしたくなっていた

          舌癌になり舌の手術(半分摘出)をして 重湯と味噌汁で生活していた私ですが、ゼリーが本当に食べられなくて焦りました あのゼリーですよ。噛まずに飲み込んだって良いはずのゼリーが、これが本当に食べ辛い 口の中はまだまだパンパンに腫れているので、隙間から差し込んだゼリーが喉の奥に入っていかないんです 「ゼリー如きに!!!???」 と、驚きを禁じえませんでした あのゼリーですよ×2、ゼリーが駄目だとしたら、プッチンプリンも駄目なわけで、私のこれから先の人生はもう流動食になって

          ゼリーをぬっころしたくなっていた

          舌半分でご賞味あれ魚のムース食は

          舌を半分失った後の食事は 流動食→ムース食→嚥下食→常食 と進むのですが、私は尋常ならざる情熱で常食を急ぎました。 流動食の重湯やお粥がまずかったのに加えて、 ピンクのお魚のムース食がカオスだったからです 次のムース食がなんかもうなにこれという感じだったのですが、文字通りムースで作られたグニャグニャしたSomethingをスプーンでこそげて食べる感じ。 「これは急いで次の段階に行こう」 と思ったのは、パカッと蓋を開けたら、お魚さんにデフォルメされた可愛いムースがち

          舌半分でご賞味あれ魚のムース食は

          テルミールに頼る人生

          アフィリエイトの審査請求はこの商品のために申請したと言っても過言ではないです。 テルミーーーーーーーーーーーーーーール!!!! テルモ テルミール2.0α バニラ 200ml×24本 Amazon(アマゾン) 9,750〜15,840円 舌癌入院中に、時に鼻から摂取し、時に口から摂取していた愛すべき相棒! テルミールミニ 125ml(TM-C1601224・珈琲味) 24個入 Amazon(アマゾン) 4,280〜5,184円 このテルミール君は非常に甘った

          テルミールに頼る人生

          舌半分全摘で出世街道まっしぐら

          すこし端折りますが、初回の手術が終わり、嚥下食をスピードアップで食べ始める様になってから、病棟における私の扱いが若干…雑に… なんといいますか、「あいつはほっといて大丈夫そうだな」みたいになりました。 主治医のストロング先生が、「重点ケアしてあげて下さい」みたいなことを看護師長さんに言ってるのを、フランケンこと私が小耳に挟んでいたのですが、 「彼は若いから」 みたいな感じで、いなされていました。 「若いから」で全てを雑にしていい免罪符をこのnoteで終わらせてしまい

          舌半分全摘で出世街道まっしぐら

          病歴

          病歴 2021年10月 舌に違和感を感じる。 2021年11月末 舌右半分切除+再建手術、リンパ郭清術。 2022年3月 再発発覚。 2022年6月1日 舌全摘、喉頭全摘手術。 2022年6月28日より 抗がん剤及び放射線治療開始。 2022年8月 治療後の経過観察とリハビリテーションを開始。 2022年10月 退院。 癌にはストレス・タバコ、酒とされていますが、関係者もいるので書けませんが、私の場合はストレスが凄かったです。 毎日、睡眠薬で無理