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外れる管 大いなるぬか喜びの伏線

毎週月曜日に、白い巨塔みたいな教授回診があるのですが、そこで私は、


「管を取って欲しい」

と教授に筆談で直談判するというなんか謎の行動に出ました。


必要だから刺さっているんでしょうけども、もう限界。




「私は治すために歩きたいんだ、歩くためには管がじゃまなんだ」

みたいに、筆談と身振り手振りで伝えたら、


「まあ君はこの調子なら大丈夫かもね」

と教授からもお話があり、管が順調に抜けて行きました。

特に、両方の肩に刺さっていた管が抜けた時は爽快でした。



そして、カシューレの種類が変わりました。

カシューレの役割は、端的に言うと窒息防止らしく、手術後は血や痰で喉が詰まらない様に、かなりガッツリしたカシューレが入ります。



それが、昼は喋れるVer、夜は呼吸Verの可変式カニューレに変わりました。

旧カシューレを麻酔かけて外した時、ストロング先生が指で気管を抑えて、


「なにか喋ってみてください」

と言われたので、

「あえいうえおあお」

と言ったのを覚えています。

ガラガラで今以上に変な声でしたが、久しぶりに声が出せたのと、口や鼻から呼吸できたのが嬉しかったです


そうそう、鼻って偉大

どんなものにも匂いってあって、病室の清潔な匂いが嬉しかったですね
(後日再発して嗅覚も失うわけだがな←)


治ると信じて疑っていなかったこの時代に乾杯

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