人を裏切った人間の末路。※最後は酷い末路です。


虐待家庭出身。
母はネグレクト、自分の理想を子供に押し付けた挙句に望んだ結果を得られなかったら精神的虐待。

父は主に暴力での虐待。
会社を経営している社長で家にいる時はギャンブル三昧、夕方や夜に外出しては風俗店に足繁く通っていた。

父は俺が4歳の時に愛人をつくり、愛人との間に娘が産まれた。

俺からすれば異母妹になる。

俺が12歳の時、父の会社は赤字倒産。
社員への給料未払いを踏み倒したり、パワハラがあったりした会社。
潰れて当然だ。

莫大な借金抱えたはずの父は余裕がある表情で気楽だった。

何故なら自己破産して借金をチャラにするつもりだったから。
そして愛人宅に赤字倒産するまでに銀行から下ろし続けていた金を隠していたから。

自己破産後は隠し財産を回収して気ままな生活をしようと言う魂胆だった。

しかしそう上手くはいかなかった。
たくさんの人達に恨まれた結果だ。

自己破産後、愛人が逃亡。
いつまで経っても娘を認知しない父に苛立っていた事と、隠し財産があると匿名でタレコミがあり実際に隠し財産を発見してしまった事が原因だ。

愛人にすら黙って財産を隠していた理由なんて愛人も検討がついたらしい。
都合の良い隠し場所として利用されていたのだと。
この金を回収したら娘も自分も捨てて逃げるであろうと確信した愛人。


自己破産後、本妻は金のないクズに用は無いと言わんばかりに離婚届を突き付けた。

その直後に愛人が隠し財産を持ち逃げした。

一文無しになってから大慌ての父。
金を持ち逃げした愛人に金を返せなんて言えない。
自己破産逃れの隠し財産故に明るみに出せないから。

そして自己破産後を狙ったかのように元社員達から未払いの給料を請求されたり、パワハラの慰謝料を請求されたりした。

自己破産してるから、もう金融機関で借金は出来ない。
知人達に頭下げて金借りたが、金の切れ目が縁の切れ目。
知人達からも見放された。

その後は自分の妹が嫁いだ家に居候。
しかし数年で金銭トラブルや、今までやってきた悪業の数々が露見して追い出された。

一文無し、他に身寄りも無い、人脈も無い。
ある理由で生活保護も受けられない。


行き着いた先は都心から離れた大きな川の橋の下。
その時、父は60歳を過ぎていた。

地面に段ボールを敷いてビニールシートに包まって寝る。
日中は空き缶拾ったりする。
どこかで拾って来たボロボロの釣竿で川魚を釣っては食事の足しにする。

会社経営で豪邸に住み、高級車を乗り回し、高いスーツや酒に囲まれた生活していた男の成れの果てだ。

そんな父に橋の下で会った事がある。
いくらか貸してくれと言われたが即断った。
『ざまぁねぇな』と鼻で笑って立ち去った。

コイツが今まで俺や他人にどれだけ酷い事をしてきたか。
それを俺は忘れない。


そして最近、都心から離れた地域で勤務する警官から個人的に電話があった。
その警官とは昔仕事で知り合って、個人的にもそれなりの付き合いがあった。


警官『◯◯川って知ってるやろ?そこの橋の下で60〜70歳くらいの身元不明の男性の遺体が発見されたんやけど。所持品には身元の分かるモンは無いみたいや。山も近かったからか動物による遺体の損壊も酷くて、それで身元の特定が更に困難になっとるわ。それと防御創があってな、他殺かと思ったんやけど…。複数の噛み傷があって、数匹の野犬に襲われたみたいや。持病か何かで倒れた時に襲われたみたいや。……なぁ、この仏さん、お前の……』

俺『さぁな。そんな赤の他人がどこで死んだとか聞かされても知らんわい』

警官『そうか…。前々から色々聞いたったけぇ、これ以上は何も言わん。これが自業自得、因果応報ってヤツなんやろうな。たくさん業を背負ったヤツはロクな死に方せんのんやな。…お前、叔母さん達にこの事伝えるんか?』

俺『いや、見知らぬ他人がどこで死んだかとか言わんでええでしょ。…それに知ったところで迷惑でしか無いしなぁ』

警官『そうか…分かったわい。』


たくさんの人の人生を踏み躙って、食い物にしていた最低な男の末路がコレか。

橋の下で猛暑に茹だり、極寒に震え…
明日食うメシもままならない。

人の人生を踏み躙り、人の人生を食らってゲラゲラ笑っていた男が、最期は倒れたところを野犬に襲われて生きたまま貪り食われるとは。

野犬に貪り食われた後も僅かながらあったであろう意識。
最悪な事に、野犬は逃げた。
熊が来たから。
熊に噛み付かれたのが致命傷となったらしい。

男は残飯のような姿になり、カラスが啄んでいたそうだ。
それで騒ぎとなって遺体発見に至ったと。


これが人を裏切り、人を傷付け、人を食い物にした男の自業自得、因果応報の果てか。


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