パソコンそのものから作ろうとする
僕が生業にしている企画職というものは、大きく分けて2つの概念で成立していると思っています。
①効率化
②高度化
意味はそれぞれ読んだままなのですが、敢えて定義するなら
効率化:
今ある仕事、組織構造を最適なものにし、最小限のコスト(時間や費用)で最大限のパフォーマンスを実現すること
高度化:
提供するアウトプットの付加価値を最大化し、利益を最大化すること
ここに新しい商品、サービス、ソリューションを開発するなどの商品企画的なことも含まれたりするのですが、今回は割愛します。
この中で特に「効率化」に焦点を絞ってお話したいと思います。
私は極論が好きなので、何かを効率化しようと思ったときは極端なことを考えます。
「最適なアウトプットがボタン一つ押せば生成される」
どんな効率化であっても、私の思考の出発点でありゴールはこの言葉のみです。
「5歳の子どもでも再現できる」
と言い換えても良いです。
今ある仕事を効率化しようとすると、「人間が考えなくなる」ことを理由にポジティブに捉えていただけない方が一定数存在します。
でも、ちょっと待って下さい。
「人間ってそんなに馬鹿じゃないですよ。」
っていっつも思います。
言葉を強くすると「いや、この非効率で生産性のない仕事でも一生懸命今あなたやってるじゃないですか」と思います。
このポジティブに捉えないことの真意は、効率化を嫌っているのではなく、自分のやってることが非効率であることを認められないことと、変化を恐れていることを表していると解釈しています。
特に大きな企業に勤めている方ならご理解いただけるのではないかと思いますが、普段効率化と言っている上司が、意味のわからない承認と承認プロセス(よくわからない判子をいっぱい押している作業と資料)については黙認してますよね、というお話です。
さて、タイトルで書いた通り、言いたい本題はこちらです。
「パソコンそのものから作ろうとする」
普段PCを使っている方に質問なんですが、
メールを送るときに、まずパソコンを作り始める方いらっしゃいますか?
料理をされている方が料理を作るときに包丁から作り始めるということ、ありえませんよね。
でもこれが、自分がやっている仕事になると途端にバグってしまうのです。
例えば、一連の営業活動を経験された方は、
テレアポ(飛び込み)→商談(→提案)→成約
のようなすべてのプロセスを踏んだ方が多いと思うのですが(僕もそうでした)、
テレアポ・飛び込みって、パソコンを作る行為じゃないですか?
テレアポ・飛び込みを100件やるより、商談を100件した方が確実に受注率も受注額も高いです。
これを言うと、
「いや、その経験の中で営業としてのイロハを学ぶのだ!」
という人がいるんですが、
そもそも会社の営業活動からテレアポ・飛び込みを外して、委託するなり他の仕組みを考えるなりして、商談からを営業活動と定義してしまえば、学ぶべきイロハは商談以降についてのみになり、何がクライアントに提案できるかをより考える時間が捻出されます。
それはテレアポ・飛び込みをしていたときより、圧倒的にコストをかけられます。
もちろん仮に私がゴールを設定するなら、「営業マンを0にして売上が上がっていく仕組み」を作ることにしたいので、次は商談をどう効率化するかです。
このステップでは、よりクライアントに成約していただけるようにサービスを充実させたり、提案の納得度を高めるような施策に時間を費やすことができます。
このように、会社としては進化していかなければ生き残れない大前提があるのにも関わらず、
例えば営業活動一つとっても、実は変えたくない人が多く存在し、令和の時代なのに、
自分が踏んできた昭和時代のステップを同じように踏ませることが正義という人が世の中の大半を占めているのです。
みなさんの一連の仕事に、パソコンを作る行為が含まれていませんか?
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