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雑閑

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#自由詩

浮泛不時着フリュイディティ

わたしはわたしをどこへ飛ばしてしまったの?
ロケットには想いを積めるだけ詰めて

遠ざかるふるい明かりたち
いまだ虚空を見つめている
つぎの光へはまだまだ遠い
このジェットが止まっても
あの場所へ戻れるわけではない
てばなしに放り投げられて
空気が薄れてなにもわからなくなって
なにかがたくさんあって、でもなにもなくて
ただただその場所に彷徨うだけ

もう時間が過ぎて、意味のなくなった感情
傷に合わ

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グレイコードの雲行きは?

暑い日は外へ出たくないし
寒い日は外へ出たくないよ
雨が降るなら出掛けるのは億劫だね

熱い関わり合いは疲れるし
冷たくされるのも淋しいよ
湿った関係だと居心地がわるいなあ

曇った表情
集った情報
しかめっ面をほどいて
充電コード巻きつけて
なにをしてる
なにをしよう
なにができたっけ、わたし?

やさしい真ん中はどこにあるだろうか
自分が自分に縛られない場所
ぐるぐる渦巻いてるのは誰なのか

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不透明に穿つ月明かり

向こうへ満ちるは勇気ばかり
不毛で良いつらぬく気がない
嘘、不誠実、悪口、わたし
無等星偽わる罪は無し

いつのまにかに
雲上にいるは薄い朝陽

知るのは痛み
ふとした瞬間によみがえる
胸の奥の痛みがこみあげる
いつも会いたいと呼びかける
まだ粗い、心は、ひとみに宿る

あなたたちの存在はわたしの重力源
あたたかい光のみなもとは影を垂らし
やわらかい影をわたしは重たく引き摺る

敵ではないよ
ふた

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